17年前の小2女児殺害容疑「黙秘します」別の女児殺人未遂で逮捕された男を再逮捕 兵庫・加古川市
読売テレビ
17年前、兵庫県加古川市で当時小学生2年生だった女の子が殺害された事件で、警察は別の殺人未遂事件で逮捕されていた男を殺人の疑いで再逮捕しました。男は警察の調べに対し「黙秘します」と話しています。 27日午後、兵庫県警が開いた記者会見。 兵庫県警・柱谷昌彦 捜査一課長 「本日午前9時24分、被疑者を殺人罪で通常逮捕しました。被疑者は勝田州彦、男性45歳。(事件)当時28歳です」 17年前、兵庫県加古川市で女の子が殺害された事件で、警察は勝田州彦(くにひこ)容疑者(45)を殺人の疑いで再逮捕しました。 牧野天稀 記者 「17年前、小さな命を奪ったとされる勝田容疑者。事件の真相は明らかになるのでしょうか」 2007年10月16日、加古川市の自宅前で、当時小学2年生だった鵜瀬(うのせ)柚希さんが、何者かに胸や腹部などを刃物で刺されました。 救急搬送される際、犯人について「大人の男の人」と答え、その後、病院で息を引き取りました。 警察は捜査本部を立ち上げ、これまでに のべ5万人以上を投入してきましたが、捜査は難航。 遺族とともに毎年、事件が発生した日にビラを配り、情報提供を呼びかけてきましたが、無情にも時間だけが過ぎていきました。 しかし、11月になって事件は急展開を迎えます。 警察は、18年前に兵庫県たつの市の路上で当時小学4年生だった別の女子児童を刃物で刺されて大ケガをさせたとして、勝田州彦容疑者を逮捕。 捜査関係者によりますと、この事件の捜査の過程で、柚希さん殺害についても関与を認めたということです。 そして27日、柚希さんを殺害したとして再逮捕され、捜査本部のある加古川署に身柄を移された勝田容疑者。 警察の調べに対し、「黙秘します」と話しているということですが、捜査関係者によりますと、勝田容疑者は逮捕前の任意の聴取に対し、「抵抗しなさそうな小柄な女の子を探していた」 という趣旨の供述をしているということです。 警察は今後、動機の解明や犯行の裏付けを進める方針です。 ◇◇◇ (取材・報告=神田貴央 記者) 捜査本部が設置されている兵庫県警加古川署です。警察は午後2時から記者会見を開き、殺人容疑での逮捕を正式に発表しました。 会見では、勝田容疑者が犯行当時、事件現場から5~6キロほどの距離にある実家に住んでいて、そこから犯行現場に向かったとみられることが分かりました。 また、勝田容疑者と被害者は面識が無かったとみられるほか、使用した凶器がナイフであることも、司法解剖などから特定したということです。 (中谷しのぶキャスター) 17年もの長い間、動きがなかったのですが、なぜ捜査は難しかったのでしょうか? (神田記者) 警察は事件の発生以降、のべ5万人以上の捜査員を投入してきました。 しかし、犯行の時間が数十秒と短く、有力な目撃情報がなかったことや、防犯カメラ映像も乏しかったことから、捜査は難航しました。 また、警察は家族が犯人である可能性も排除できなかったということです。 警察は27日の会見でも、遺族などの関係者に対し、「度重なる事情聴取などで不快な思いを強いることになったことは申し訳なく思っている」とコメントしました。 (中谷キャスター) 今後の捜査のポイントは何でしょうか? (神田記者) 時間が経過した中で、勝田容疑者の供述内容について、どこまで裏付け捜査が進められるのかという点です。 勝田容疑者は、別の女児殺傷事件でも有罪判決を受け、服役していましたが、その事件の裁判では、逮捕当初は容疑を認めていたものの、裁判では否認に転じました。 今回の事件でも、任意聴取で関与を認めたものの、逮捕後は黙秘に転じています。 物的証拠の洗い出しについては、すでに17年間にわたり行われている状況で、勝田容疑者が任意聴取で供述した犯行をどこまで裏付けられるのかが注目です。
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