FWの軸は上田綺世が最有力。クラブで少ない出番も「コンディションは別に悪くない」。浅野、小川、細谷らの起用法は?【日本代表】
「良いプレーができる自信がある」
ファーストチョイスの上田がゴールを奪って弾みをつけてくれれば、チームも楽になるし、余裕を持った試合運びができるようになる。そのシナリオが理想的ではある。だが、そうならないケースも想定すべき。浅野拓磨(マジョルカ)や小川航基(NEC)、細谷真大(柏)の有効な使い方も模索しておくことが肝要だ。 浅野に関しては、今年に限って言えば、1月のアジアカップ・イラク戦しか最前線で先発していないが、10年にも及ぶ長い代表キャリアの中では数多くの1トップ経験がある。スペースのない状況だとなかなかスピードを活かせないだろうが、時間が経過し、オープンな展開になってくる後半なら、相手により脅威を与えられる。森保監督も1トップ、もしくはクラブの主戦場である右サイドのジョーカーとして位置付けているのではないか。やはり浅野は“いざという時の駒”としてベンチに置いておきたい。 一方の小川は、4枚のFWの中で最もヘディングと競り合いに長けた選手。直近8月31日のシッタート戦で今季初弾と好調ぶりをアピールしているのも心強い。高さと強さを兼ね備える中国守備陣を攻略しようと思うなら、彼のようなつぶれ役がいた方が糸口も探りやすい。上田とチームの状態次第だが、早い段階での投入を考えてもよさそうだ。 もう1人の細谷はご存じの通り、パリ五輪で大きく伸びた若手。本人も「アジアカップの頃よりはプレーの幅も広がっているし、良いプレーができる自信がある。フォワードの競争は厳しいですけど、爪痕を残せるように頑張りたい」と鼻息が荒い。そういった野心はチームの前向きな起爆剤になりそうだ。 ただ、彼は万能型FWという意味で上田と重なるところが多いため、浅野や小川のように「流れを変えるための交代要員」には選ばれない可能性も高い。むしろチャンスなのは、9月10日の敵地でのバーレーン戦かもしれない。森保監督が細谷を長い時間、使える状況にするためにも、中国戦は上田中心に勝ち切らないといけないだろう。 「慎重になりすぎず、僕らが相手に対して主体的に出したい戦術を前半から積極的かつアグレッシブに出していくことが大事」と上田は自らに言い聞かせるようにコメントしていた。その言葉通り、相手に威圧感を与えるような入りを見せること。日本の主軸FWにはそれを強く求めたいものである。 取材・文●元川悦子(フリーライター)
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