マッケンロー氏が大坂なおみのまさかの全英OP初戦敗退を「彼女は取り乱していた」と指摘
テニスの大坂なおみ(21、日清食品)がランキング1位復活をかけた全英オープン(ウィンブルドン)で、まさかの1回戦負けを喫した。英国ロンドンで行われた女子シングルス1回戦で、第2シードの大坂は、世界39位のユリア・プティンツェワ(24、カザフスタン)と対戦し、6-7、2-6のストレートで敗れた。ミスを連発して敗れた大坂は、試合後の公式会見をショックのあまり約4分で退席した。全米、全豪を連覇していた大坂のショッキングな1回戦敗退を海外メディアは、大きく取り扱い、英国のBBCスポーツは、グランドスラムの男子シングルスで優勝7回を誇り、かつては“悪童”と呼ばれたジョン・マッケンロー氏(60)の敗因分析コメントを掲載した。 同記事は、「大坂がプティンツェワに度肝を抜かれる」との見出しを取り「全米、全豪オープンのチャンピオン、大坂は、この数カ月間、プレーに苦しみ、センターコートでの試合を通して苦闘した」と伝え、試合後の会見で「泣きそう」とコメントしたことを報じた。記事は、第2シードのウィンブルドン初戦敗退は、2001年のマルチナ・ビンギス以来となることを紹介。「彼女は38個目のエラーを犯し、世界39位(のプティンツェワに)勝利を許す前に第2セットで第5、第7ゲームをブレークされた。プティンツェワは6月のバーミンガムでの芝コートの大会でも大坂を破っており、元世界1位(の大坂)は、試合後、『その敗戦がメンタル面に影響した』と語った」と続けた。 ウィンブルドンの男子シングルスで3度優勝しているマッケンロー氏は「ナオミは芝で気持ちよくプレーできているとはとても思えない。(芝で勝つには)強靭さが必要で、それを身に付けなければならない。だが、(芝のコートでの現在の)彼女に、それがあるようには見えなかった」と、芝コートに対応できていないことを指摘。 さらに「彼女は取り乱していた。(ここまで)多くのことが起きて、彼女は、ただ自信を失ってしまったようだ。2、3カ月前の状況から比べると驚くべきことだ」と敗因がメンタルにあると分析した。 マッケンロー氏が言う「多くのこと」には、専属コーチの交代やランキング1位のプレッシャーなど環境の変化が含まれているのだろう。同紙によると、実際、大坂は初戦に臨むにあたり世界ランキング1位のストレスとプレッシャーで悩まされていたことを明かしている。 また2度のグランドスラムタイトルを保持するトレーシー・オースチン氏も、「プティンツェワは、大坂にリズムを与えないという確かなゲームプランを持っていた。大坂は第2セットの2-3でブレークバックのチャンスがあったが、ナーバスに見えた。強く打ち過ぎた」と敗因を分析。 「大坂は、プレーを描き直すために立ち戻らなければならない。この大会で彼女が優勝するか、どうか、あらゆる関係者の意見は試合前から分かれていて、彼女は気持ちよくプレーできていないようだった。彼女は、女子テニス界最大のスターの1人だが、とてもシャイでスポットライトが当たったときに(プレッシャーに)飲み込まれてしまうのだ」と、オースチン氏も、またメンタルの弱さを指摘した。 記事は、大坂がグランドスラム初優勝した全米オープンに向けて「彼女が全米のタイトルを防衛するためには、2カ月をかけ、それらを修正しなければならない」と結んだ。