待ちわびた観光客が訪れるも 越前がに漁は延期 2年連続異例の事態に港町もやきもき
冬の味覚の王者越前がに漁は6日に解禁日を迎えましたが、悪天候の影響で全ての船が出漁を見送り、観光客や漁業関係者をやきもきさせています。 越前町の鮮魚店には、朝から越前がにの解禁を待ちわびた観光客が訪れていました。 ■店員 「このべニズワイガニは売約済みで九州に送られる 最後カニはない ごめんなさい 11月6日から解禁だった」 悪天候の影響で、6日は全ての漁船が漁を取りやめ、7日も船は出ないことから、今シーズンの初モノは8日以降に持ち越しに。 観光客にはやむを得ず冷凍してあるカニで対応していました。 ■店長 「例年通り、この時期になると活気があるから毎年客が来る 寂しい」 ■岐阜県から訪れた観光客 「また来るよ これから楽しみだから」 越前がにの水揚げ量で福井県内トップを誇る越前漁港。岸壁に全ての漁船が係留され、1年で最も活気づくはずの港は静まり返っていました。 ■越前町小型底曳網組合 泉誠会長 「カニの漁師をしていたら11月6日の解禁日はドキドキ 1年目でも10年目でも、20年目でも変わらない 1年に1回の運動会が来たみたいな感じ」 当初は5日夜のうちに船が出て、6日午前0時に一斉に網を投げ入れる予定でしたが、沖合でうねりを伴う波が確認されたことから出漁を取りやめました。 解禁初日に県内全ての漁船が出漁できないのは2年連続で異例の事態となっています。 ■泉会長 「36年ほど漁師をしているが、2年連続というのは経験したことがない 僕らは絶対自然には勝てないし、命あっての商売 理解してほしい」 漁協や漁業者の組合では、7日午前中に会議を開いて、天候の回復が見込まれる7日夜から翌8日朝にかけて漁が可能かどうか協議する予定です。