MBS河田アナ、くっすんが語る「昔の人は偉かった」の裏側
MBS河田アナ、くっすんが語る、ちちんぷいぷい「昔の人は偉かった」の裏側 THEPAGE大阪
近畿地方で平日午後に放送されている大型情報番組「ちちんぷいぷい」。10月で放送開始から16年を迎える人気番組だが、そんな番組の中で長きにわたり続く人気コーナーがある。そのタイトルは「昔の人は偉かった」。同番組の木曜日の名物コーナーで、同局の河田直也アナウンサーと「くっすん」こと楠雄二朗(U.K.)の2人が、旧街道や歴史スポットを紹介するロケ企画だ。来月でコーナー開始から5年。その人気ぶりから、11月2日にはシンフォニーホールで行われるクラシックイベント「昔の音は偉かった 其の壱」の司会を担当することになった。「思いつき」で始まったコーナーがここまでの人気を得ているが、撮影の裏側を聞くと、想像できないほどの苦労もあるそうだ。
最初はこんなに続くはずじゃなかった
「最初はこんなに続くはずじゃなかったんですよ」と冗談交じりの笑顔で話すのは河田アナ。「続いても2~3か月かな?と。ただ歩くだけのコーナーなので『とりあえず頑張って歩いて』というのが始まりやったんで」 「ただ歩くだけ」とはいうものの、その歩く距離は半端ではない。「近畿縦断」などをテーマにかかげ、1回のロケで歩く距離は約15~20キロ。そうした距離を歩きながら、様々な名所を紹介したり、通りすがりの人たちとふれあうものとなっている。 河田アナは「河」、くっすんは「く」という菅笠を首にかけ、ひたすら歩くこのコーナー。しかし裏側を聞くと、普通の生活では想像できない、とてつもない苦労話がたくさん垣間見える。
移動で往復8時間の時も、映らない部分が醍醐味
まず近畿を縦断などがテーマということで、A地点からB地点までを歩き、また次のロケでB地点~C地点を歩くといった具合に積み重ねて進めていくこのコーナー。だが、スタート地点が大阪から遠い場合は、特に大変だ。 「和歌山の潮岬がスタート地点だったころは、まずそこへ行くまで片道4時間くらいかかるわけです。そこから1日かけて約20キロを歩く。そして、またほぼ同じ時間をかけて大阪へ戻るという、この時間がすごく大変なんです」と河田アナ。移動には10人乗りのワゴン車を使うが、2人のほか、ディレクターやAD、カメラマンなど10人が乗り、機材なども積んでいるため、ぎゅうぎゅう詰めの状態だとか。 「片道4時間ですからね、へたしたらグアムいけますよ」とくっすん。「夏なんかその状態で暑いし。また、スタッフの中に足のくさい人がおったら、もうすごいんですよ。だからねえ、この『映らない時間』が伝わらないんですけど」と苦笑しながら続ける。 また河田アナは「これもよく言われるんです『ほんまに歩いてるの?』と。これねえ、ほんまに歩いてるんです」と力強く語る。朝早くから夜まで歩き、場所によってはしばらく人に会えない時間もある。一度、2~3時間歩いて、会ったのがザリガニとカエルって日もあったという。 くっすんは、河田アナが休みの時のことを思い出す。「別のタレントさんが代わりに来た時、寺とか博物館とかを取材したら、そのたびに車で移動するもんですけど、このコーナーはほんまに歩くから『なんとまあ無駄が多い』と言っておられました。けどね、その『無駄』が、このコーナーの醍醐味でもあるんです」