実業家・藤川らるむ、昨今の“整形ブーム”に警鐘「全員が同じ顔になってもしょうがない」
外見ばかりをずっと気にしていても何もいいことはない
──藤川さん自身も、過去に整形をしたと公言されていますよね。その経験もあるのでしょうか? 藤川 私は14歳ぐらいで初めて整形をしたんです。母には反対されたんですけど、すごく見た目を気にしていたので、涙袋にヒアルロン酸を入れる手術に自腹で5万円払って、そのあとに鼻。今では中学生が大金を払ってまでやるものではなかったなと思っています。だって整形をせずともメイクで綺麗になれるんですよ。 だから、私がやっているメイクサロンでは、顔を変えるわけじゃなくて、メイクを通して今の自分の良さを最大限に活かした“可愛い” を体験してほしい、自信を持ってほしいという思いでやっています。 私がSNSなどで目立って発信しているのも、私みたいな「他人にどう思われてもいいじゃん」という考えが、みんなに響けばいいなっていうのもあります。 ──ただ今の藤川さんがそうした発言をすると「それはあなたが綺麗だから言えるんだ」と反感を買う可能性がありますよね。 藤川 そうですね。でも私にも垢抜けてない時、可愛くなかった時もいっぱいあるんですよ。それこそビフォーアフターを比べたら全然違います。例えば小学生の頃は160センチを超えるくらい背が高くて目立っていたんですけど、一重だったし、すきっ歯で、ガリガリの子供だったので全然可愛くなかったですし。 いくら綺麗になりたいと言っても、整形して全員が橋本環奈さんのようになれるわけではない。それに全員が同じ顔になってもしょうがないじゃないですか。だったら、今ある自分の魅力をMAXで引き出した方が、可愛いうえに心も体も健康でいられるんじゃないかなと思います。 ──藤川さんのサロンに来るお客さんもコンプレックスを強く感じている方が多いんですか? 藤川 皆さんそうですね。「みんなは可愛いのに、自分は可愛くない」とおっしゃっていたり、自己肯定感が低い方が多いかな? みんな本当にそれぞれ美しくてそんなに気にしなくてもいいのに、と思いますけども、次のフェーズに行くためにも、まずは外見のコンプレックスを解決させてあげたい。 自分は可愛くないという考えを変えられたら、もっと次のことを考えられるし、その子の人生自体が良くなると思うんです。外見ばかりをずっと気にしていても何もいいことはないですし。 ──実際にサロンでメイクをしたらお客さんの表情は変わっていきますか? 藤川 めちゃくちゃ変わります! すごい笑顔になって帰ってくれますし、その後に「サロンでしてもらったメイクが自分史上で一番可愛くて本当に自信がつきました」とDMをくれたりもするんです。改めて声を大にしたいのは、女性はみんな可愛いということ。自分に自信を持ってほしいですね。 ──最後に、藤川さんの今後の目標について教えてください。 藤川 まずはサロンを頑張って、容姿に自信がない子たちに自信をつけてもらいたいです。サロンの従業員の子も「私はらるむさんにはなれない」って言うんですけど、「私も元から細いわけじゃないよ」って反論しているくらい、私自身も元から完璧なわけじゃありません。自信があるふりをしているだけなんです。でもそうし続けているうちに、本当に自信がついてくるんですよ。後付けです。 今の時代の子は頑張ろうとしない、目標もない、欲もないと言われますけど、あれってないんじゃなく欲を持つのがダサいと思っているんですよ。「頑張っているのがダサい」みたいな風潮がある。でも、そういう考えが一番ダサいよって思いますし、私は今後もサロンをもっと展開していきたいですし、いろんなことを頑張ってやっていきたいです。 ▽藤川らるむ(ふじかわ・らるむ) 2003年5月30日生まれ、千葉県出身。身長168cm、股下83cmというスタイルを武器にモデルとして活躍しながら、メイクアップサロン「RALME HOUSE」を経営している。 X:@ralumu_00 Instagram:ralumu_00 (取材・文/徳重龍徳)
徳重 龍徳