トランプ新政権、商務長官に実業家ラトニック氏起用へ…高関税支持の強硬派
米国のトランプ次期大統領は19日、商務長官に実業家のハワード・ラトニック氏を指名した。トランプ氏が訴えている高関税などを通じた国内製造業の保護を支持する強硬派として知られる。上院の承認を得られれば、対中国を中心とした関税・通商政策を指揮することになる。
ラトニック氏は金融サービス会社「キャンター・フィッツジェラルド」の最高経営責任者(CEO)。トランプ氏の政権移行チームで共同議長を務め、次期政権の閣僚候補者の選定などを担ってきた。調整が難航している財務長官の有力候補にも名前が挙がっていた。
商務省は国家安全保障に関わる重要物資の輸出規制や国際貿易管理を所管し、貿易交渉を担う米通商代表部(USTR)とも連携する。トランプ氏は声明でラトニック氏について、「USTRの直接的な責任者として、関税・通商政策を指揮する」と表明した。(ワシントン支局 田中宏幸)