右上腕三頭筋の張りで降板のドジャース・山本由伸、IL入り「可能性高い」とロバーツ監督
【ロサンゼルス15日(日本時間16日)=山田結軌、丹羽美佳子通信員】大リーグ、ドジャースの山本由伸投手(25)はロイヤルズ戦に先発し、右上腕三頭筋の張りのため2回1安打無失点で降板した。6勝2敗のまま。デーブ・ロバーツ監督(52)は医師の診断を待つとした上で、15日間の負傷者リスト(IL)入りの「可能性は高い」と見通しを示した。大谷翔平投手(29)は「2番・DH」で出場して3打数無安打だった。試合は2―7で敗れた。 【写真】球場外に行列…先着4万人に配布されたドジャース・山本由伸のボブルヘッド人形 二回表の終了後、三塁側ベンチが慌ただしくなった。ドジャースのプライヤー投手コーチがロバーツ監督の元へ走り、中島トレーナーを伴いベンチ裏へ。山本が右上腕三頭筋の張りを訴えて緊急降板。救援陣が急いで準備を開始した。 「今週は(張りを)多少感じていた。状態がすごく良くなったので、今日の試合に登板することになったけど、少し(張りが)気になりながらの登板だった」 試合後、山本自ら症状を説明した。球数は2回でわずか28球。試合前の投球練習でも少し張りがあったそうで、試合では「そこを意識したフォームになった」。98マイル(約158キロ)以上を6球記録した前回7日のヤンキース戦から一変し、球速が下降。二回に最後の打者を空振り三振に仕留めた直球は93・3マイル(約150・2キロ)にとどまった。 4登板連続で100球以上を投げており、今回は通常よりも2日遅らせて中7日で登板。しかし効果なく、16日(日本時間17日)には精密検査を受ける予定だ。15日間の負傷者リスト入りについてロバーツ監督は「可能性は高い」と回復を優先させる考えを示した。 山本はオリックスで1軍に定着したプロ2年目以降、肩や肘の負傷を理由に長期離脱したことはない。右肘の張りを防ぐため独自のトレーニング方法を研究し、投球フォームを作り上げた。今後について本人は「先を考えると良くないと判断した。そんなに感覚が悪いわけではない。すごく大きな問題ではない」と前向きに話したが、12年総額3億2500万ドル(約465億円=為替レートは入団合意時)の大型契約で加入した右腕の負傷に、チーム内には憂慮が広がっている。