巨人タフネス左腕・高梨の裏側に迫った“汗だくの一枚”…報知カメラマンの年イチショット2024
プロ野球の前半戦が終わった6月中旬。疲労もたまるこの時期に、巨人のブルペンを支え続けた高梨雄平(32)宅を訪ねた。目玉は自宅に導入したという最新サウナ。新人から8年連続40登板を続ける鉄腕の、その肉体を支える秘密兵器に迫った。 自宅に足を踏み入れると、すでに木の香りが漂う。定員2名のサウナは、インフィニティチェアがあるベランダと、水風呂代わりの浴室の中間に位置し数歩で行き来できる“神動線”。サウナ好きなら誰もがうらやむ、極上空間だ。 早速、扉を開け、普段通りの時間を過ごしてもらった。16ミリの広角レンズを構え自然体の姿を切り取っていく。汗をかき始めたところで、今度はロウリュウだ。ラドルで水を垂らし、熱は爆上がり。110度の熱気に包まれ、汗は止まらない。Tシャツが重くなるのを感じ、後悔した。「なんで服を脱がなかったんだ」 着替えは無いが、もう遅い。邪念は振り払い、弱い光に照らされる左腕にレンズを向けた。高梨も私も、滝のように汗が流れ落ちていく。冷水シャワーを浴び、次は外気浴。初夏の風を感じながら、ゆっくりと整っていく。多幸感に包まれた表情は、説明不要だ。数カット撮ったところで、撮影を終えた。 自宅だから、雑踏から離れ集中できる。余計な時間も取らない。設置費用こそ割高だが、それに見合った副産物があるのだろう。プロ野球という厳しい世界で戦うために、思考を巡らせ自己投資する―。サウナでの一枚に、高梨の“プロフェッショナルの流儀”が写り込んだ気がした。(記者コラム 写真部巨人担当・宮崎 亮太)
報知新聞社