新しいSNSとして注目された「Threads」と「Bluesky」は結局どっちが盛り上がっているのか
「Threads」「Bluesky」の違いと将来性
最後に「Threads」「Bluesky」がそれぞれ歩むであろう道の違いと将来性について、参考までに解説します。 ■Blueskyは「分散型SNS」を目指す Blueskyの最大の特徴は、「分散型SNS」を目指している点。ほかの主要なSNSは、いわば中央集権型。情報を運営会社のサーバーが管理します。 一方、Blueskyに代表される分散型SNSでは、特定のサーバーに管理権限を集約させるのではなく、サービスが複数のサーバーに分散させて運用される形です。そしてユーザーは自由に複数のサーバーを行き来でき、個人情報が一か所で管理されることに伴うセキュリティリスクも低いです。 また中央集権型SNSでは、運営会社によって発言をBANされてしまうケースがありますが、分散型SNSであれば「サーバーを乗り換える」ことで一度BANされたユーザーでも発言を継続しやすいです。こうした分散型SNSならではのセキュリティリスクの低さと自由度の高さを志向しているのがBlueskyの面白味です。 一方で、仕組みを理解しても「サーバーを移動する」といった点は一般ユーザーにとっては分かりづらさがあることは否めません。 toC向けのサービスにも関わらず「分かりにくい」というジレンマをどう乗り越えて、より一層ユーザーを集めていくかが課題となりそうです。 ■Threadsは静かに広まりつつあり、X代替ではない独自性が高まる Twitter(X)の代替サービスとして極めて大きな注目を集めたThreadsは、X代替に留まらない独自性を高めつつあります。テキスト共有SNSとしての基本的な機能の実装がほぼ終わり、2024年6月には「Threads API」も公開されました。 これによりサードパーティー製アプリからの投稿が可能になり、かつての「Twitterクライアント」のようなアプリの開発ができるようになりました。 XのAPIが極めて高価で、開発者にとって簡単には手が出せない一方、Threadsであればより気軽に開発できる可能性があります。つまり開発者コミュニティを巻き込んだ盛り上がりが今後は起こりそうです。 加えて2024年後半にはThreadsへの広告導入もほぼ確実視されており、さらに存在感を増していきそうです。「分散型SNS」のような技術的な真新しさこそないものの、着実にメジャーなSNSの1つとしてますます認知を広げていると言えるでしょう。
オトナライフ