内窓DIYで室温10度も断熱できる省エネ対策。ホームセンターで買えるお手軽キットでも可能
(2)カットした窓枠を両面テープで貼って固定しているところ。
既存の窓枠の手前、白い樹脂が貼り付けた内窓のレール部分になります。
(4)ポリカーボネート板を規定のサイズに裁断していきます。
カットできたポリカーボネート板にフレームをはめこんでいきます。
最後にフィルムを剥がして完成。
白いフレームがDIYで作った内窓です。1面ですが、達成感と充実感が湧き上がります。
参加されたみなさんに感想を聞きましたが、「実際にできるか不安だったが、楽しかった」「プロの技がすごいなと思った」などの感想が。なかには「DIYはあきらめてプロに依頼しようと思いました」「ホームセンターで切断してもらって、はめるだけならできるかも」との声も。確かにホームセンターで「裁断」までしてもらえていれば、ぐっと家庭でも取り入れやすいと思いました。 筆者は窪田さんのキズをつけないコツ、四隅のサイズを少しずつ調整していく仕事の確かさ、身のこなしなどが印象に残りました。なかなか見られない建具職人の仕事ぶりは、まさに眼福です。 さらに今回、DIY初体験だった編集部員はDIYに開眼したらしく、黙々とポリカーボネート板を切り落としていました。「無心になれていい。モノをつくる達成感がふつふつと湧いてくる」とのこと。DIYは無縁と思っていても、目の前で一つの形になっていく、クリエイトする喜びはやっぱり人の心に訴えかけるものがあるようです。 主催した長野県上田地域振興局環境課の上原さんによると、企画の背景を「地球温暖化対策として、やはり窓がよいということを聞いて、今回のワークショップを企画しました。想像以上に反響があり、関心の高さを実感しました。また、実際に手を動かすなかで得られたものは大きいですし、何よりみなさん進むとにこにこしてらして。身近なところから環境負荷を減らすとともに、住まいが快適になればうれしいですね」と話していました。 今回の講演とワークショップ、大きな反響もあったようなので今後、上田だけでなく、長野県全域に広がっていくかもしれません。こうした「断熱改修」の流れが、日本全国の津々浦々に広がっていったらいいのに、そう願わずにはいられません。 ●取材協力 ・長野県上田地域振興局環境課 ・NPO法人上田市民エネルギー ・断熱推進イニシアチブ ・有限会社クボケイ
嘉屋 恭子