/53 第89回大会(2017年) 大阪勢同士、初の頂上決戦
2017(平成29)の第89回大会の決勝は史上初の大阪勢同士の顔合わせとなり、大阪桐蔭が8-3で履正社を破り、5年ぶり2回目の優勝を遂げた。履正社は2度目の準優勝。 【熱闘センバツ全31試合の写真特集】 沖縄が日本に返還された1972(昭和47)年の第44回大会で、初出場の日大桜丘・仲根正広投手(故人)が同じ東京勢で連覇を狙った日大三を完封し、優勝して以来の同一都道府県での決勝対決。4万人の観衆が見詰める中、大阪桐蔭は藤原恭大(きょうた)外野手(ロッテ)の先頭打者を含む2本塁打と坂之下晴人内野手の本塁打で七回まで3-0とリードした。 前年の明治神宮大会覇者の履正社は八回、2死一塁から3番・安田尚憲内野手(ロッテ)が左前打でつなぎ、主将の4番・若林将平外野手の適時打でまず1点。5番・浜内太陽内野手が左中間二塁打で2者を還し、一気に同点とした。 流れは履正社に傾いたかに見えたが、大阪桐蔭は直後の九回に底力を見せつける。1死二塁でエース徳山壮磨投手に代えて背番号18の西島一波(いっぺい)選手を代打に送った。西島選手は2ボール1ストライクから履正社の竹田祐投手の内角直球をフルスイング。打球は左翼席に飛び込む史上5本目、決勝では初の代打本塁打となった。 大阪桐蔭はさらに藤原外野手の三塁打の後、途中出場の背番号7、根尾昂(あきら)選手(中日)らの3連打でこの回計5点を奪取した。九回裏、根尾選手が救援登板し、履正社を無得点に抑えた。根尾選手は1年後、背番号6を付けて再び決勝のマウンドに上がる。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ▽決勝 大阪桐蔭 110001005=8 000000030=3 履正社