個人情報の塊!?120%実体験の“痛ぶる恋”
――音楽と芝居、普段はそれぞれ違うシーンで活躍されていますが、この機会にお互い聞いてみたいことはありますか? 望月「やっぱり“歌詞は120%実体験”というところが気になっているんですが、1つの恋愛で何曲くらい作っていらっしゃるんですか?」 菊池「全ての曲の7割くらいが1人の人です」 望月「えっ! そんなに⁉ すごいですね! その恋愛に対して、いろんな角度から描かれているってことですよね?」 菊池「そうですね。どこにフォーカスを当てるかで変わって来ますし、手法として男女を逆転させたりもします。同じ恋愛でも違う角度から描くことで全然違う曲に聴こえるところは音楽の面白さだなと思いますね。自分で言うのもなんですが、結構一途だと思います」 望月「ですね! すごいなぁ」 小川「その女性のことを曲にできるまでに、どれくらい時間がかかりましたか?」 菊池「This is LAST(2018年5月結成)は、その彼女が最後の浮気をした時のことを描いた曲『殺文句』から始まりました。今度こそもう戻れないという気持ちと、もう戻らない方がいいという気持ちが込み上げてきて。自分の中でずっと引き時を探しながらも、気付かないふりをしてきたけど、それが“今だな”と思って書いた曲で、これはすぐに曲にできました。でも、2、3年、曲にできないこともあります。まず思い出す作業から始めるので、思い出した時の気持ちと、書きたいと思う気持ちがリンクしないと書けないんです。小川さんはどうですか?」 小川「私は日常的にギターを弾いたり、言葉を書いたりするので、曲ができるまでどれくらい時間がかかるのかは曖昧ですね。決定的なことがあってというより、ずっと続いているという感覚です」 菊池「なるほど。それぞれの形ですね」 望月歩さん ヘアメイク:服部さおり スタイリスト:有本祐輔 小川未祐さん ヘアメイク:日髙栞奈 (撮影:Marco Perboni/取材・文:武市尚子)