UBS、米国事業トップに投資銀責任者カロフスキー氏を検討-関係者
(ブルームバーグ): スイスの銀行UBSグループは、投資銀行責任者のロブ・カロフスキー氏を米国事業全体のトップに昇格させる計画を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。同行は世界最大の米国ウェルス市場での拡大に重点を置いている。
詳細情報の非公開を理由に匿名を条件に語った関係者によると、今回の人事の詳細はまだ最終決定されていないが、カロフスキー氏(57)は米国の投資銀行に加え、同国の重要なウェルスマネジメント事業の責任者となる見通し。実現すれば、グローバルウェルス責任者のイクバル・カーン氏(48)は、アジアや中東の急成長市場に集中できるようになる。カロフスキー氏は2021年に投資銀行部門の単独責任者に指名された。
米国事業トップという役職の新設は、22年までUBSのウェルス部門共同責任者と米州事業のプレジデントを務めていたトム・ナラティル氏の役職をある程度再現する形となる。
UBSの広報担当者はコメントを控えた。カロフスキー氏とカーン氏にもコメントを求めたが、返答は得られていない。
UBSのセルジオ・エルモッティ最高経営責任者(CEO)は、昨年買収したクレディ・スイスとの統合のほかに、米国のウェルス市場での拡大を戦略の重要な柱としている。クレディ・スイス買収は、米国におけるUBSの投資銀行業務を強化することに寄与しており、UBSはこれを利用して起業家や超富裕層の個人をウェルス部門の顧客として取り込むことを目指している。
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原題:UBS Considering US CEO Role for Karofsky in Strategic Revamp(抜粋)
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Myriam Balezou, Laura Noonan