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NEXCO東日本・中日本・西日本の3社は、高速道路上での工事規制内への進入事故が多発しているとして、「前をしっかり見て！」「運転に集中して！」と注意喚起を促している。なぜいま、ドライバーの前方不注意による事故が増加しているのか？ 【グラフ】高速道路の工事規制内に進入するクルマが多すぎる！

工事規制内に進入……原因の約9割は前方不注意！

高速道路上で相次ぐ、工事規制内に車両が進入する事故。規制を示す三角コーンなどの保安器具を吹き飛ばすだけでなく、作業車や標識車を大破させたり、作業員をはね死亡させる重大事故も起きている。 工事規制内進入事故の件数は、この数年間で激増しており、 NEXCO東日本・中日本・西日本3社の管内では、2021年に704件、2022年に1095件、2023年に1457件と、いまや1500件に迫る勢いだ。 工事規制内進入事故が起きる原因の約9割は、漫然運転・わき見運転・居眠りなどの「前方不注意」だという。特に、ぼうっとしたり考えごとをする「漫然運転」の占める割合は「前方不注意」の中の67％を占めており非常に高い。 （※2018年1月から2022年12月までの5年間の分析結果）

なぜ、工事規制内進入事故の件数は増えたのか？

それではなぜ近年になって工事規制内進入事故の件数が急激に増えたのだろうか？ NEXCO東日本に問い合わせたところ、明確な原因を分析できておらず「調査中」との回答だった。 ちなみにNEXCO東日本の担当者によれば、2021年から2023年までの工事件数や規制時間はほぼ横ばいで、規制の頻度に比例して増加したものではないとのこと。また交通量についても横ばいで、クルマが増えたから事故も増えたわけではないとのことだった。 一方、交通事故全体でみると、最近は運転中にスマートフォンやナビを操作したり、画面を注視したりといった「ながら運転」による事故が増加しており、工事規制内への進入とも関係があるのではないかと推測しているという。 まずは、前をしっかり見て、運転に集中すること。そして、工事規制箇所の約1km前から設置する「工事規制予告標識」を認めたら、規制速度に注意して、余裕を持って車線を変更し、慎重に通行してもらいたい。