秀次が大阪城に帰ってきた?「真田丸」新納慎也が軽妙トーク
NHK大河ドラマ「真田丸」で豊臣秀次役を好演した俳優の新納慎也さんが9日午後、大阪市中央区の大阪城天守閣前本丸広場で開かれたNHKプレミアムトークに登場し、「真田丸」撮影秘話などを披露した。新納さんは関西人らしいサービス精神あふれる軽妙トークを展開し、詰めかけたファンから喝さいを浴びた。 JR大阪環状線「真田丸」ラッピング列車出陣
学生時代は大阪城みたさに遠回りして通学
「秀次が大阪城に帰って来ました!」。新納さんがあいさつ代わりに叫ぶと、観衆も喝さいで応え、会場はひとつになって燃え上がった。 天守閣を借景に、ステージは真田の赤一色。六文銭の赤いのぼりがはためく。新納さんは白地のVネックシャツに鮮やかな紺のスーツ姿で登場。まばゆいゴールドのシューズを示して、「豊臣感を出してみました」と、秀次らしい演出を強調した。 神戸市の出身。大阪南部の大学で演劇を学んでいたころ、大阪城みたさに少し遠回りになるものの、大阪環状線外回り電車に乗って通っていたという。 「真田丸」の脚本家三谷幸喜さんとは舞台活動を通じて親交があった。「真田丸」に関しては、NHKからの正式オファーの前に、三谷さん本人からひそかに出演の打診があったという。「大河ドラマに出てみないか」と聞かれ、「0コンマ02、3秒ほどで、出ます出ますなんぼでも出ますと繰り返した」と明かす。
秀次が爆発的に明るくのんきに育ったぼんぼん
望外の大河出演の機会を得て、与えられた秀次の役作りに徹底的に打ち込んだ。京都の秀次ゆかりの寺院へ取材に出かけ、住職から秀次の実像に関する示唆を受け、役作りに生かす。 「秀次が初めて登場するシーンでは、爆発的に明るく、のんきに育ったぼんぼんというイメージを心掛けた。OKが出たのち、モニターで演技をチェックしたら少しやりすぎたかと心配になりました。でも、(真田信繁役の)堺雅人さんは『これまでにない秀次ではないか。大河ドラマに新しい風を吹き込んだと思うよ』とほめてくれました」(新納さん) 演技で迷うと、堺さんや秀吉役の小日向文世さんに相談。「やってみなければ分からない」と、試してみるタイプは小日向さん。堺さんは「新納君のやりたいように演じてみたらいい。僕はしっかり受け止めるから」と、思慮深い。