実は規約違反? メッシ欠場に激怒する香港関係者が親善試合での“特記条項”を激白「45分間プレーするはずだった」
世界的なメガスターを巡って一大事が発生した。 現地時間2月4日に香港で行われた親善試合で米メジャーリーグサッカーのインテル・マイアミは香港国内リーグの選抜チームと対戦。4-1で勝利して小さくない話題を集めた。ただ、MLSの新興球団の勝利が“一大事”となったわけではない。物議を醸したのは、リオネル・メッシやルイス・スアレスといったビッグネームを帯同させながらも欠場させたことだった。 【動画】メッシ欠場にブチギレ! 特別ポスターを破壊する香港ファンをチェック 目下、アジアツアー中のインテル・マイアミは、この冬にサウジアラビアで2試合を消化。1月30日にアルヒラル、2月2日にアルナスルと戦い、香港には3日に来たばかりだった。そうした過密日程もあってか、4日の試合ではメッシやスアレスを休養させた。 インテル・マイアミを率いるヘラルド・マルティーノ監督は「サウジアラビアでの第2戦の後に、レオは足が腫れて目が覚めていた。だから今日の試合には出場できなかった」と欠場理由を説明。「スタジアムに駆けつけた観客が落胆したことは分かっているが、仕方がない。プレーをさせるにはリスクが大きすぎた」と理解を求めた。 ただ、最安で1000香港ドル(約1万8000円)の高額チケットを手にした4万人の地元ファンは黙っていない。試合中も「カネを返せ」と盛大なヤジを飛ばしていた彼らの怒りはどうにも収まらず、一部のファンはインテル・マイアミの宿泊するホテルに押しかけているという。 無論、関係者も困惑しきりだ。主催した『TATLER XFEST』社に1500万香港ドル(約2億8000万円)の助成を行った香港のメジャー・スポーツ・イベント委員会(MSEC)のウー・キットチュアン氏は、地元紙『即時新聞』で「主催者側は事の重大さを理解し、なぜこうなったのかを説明するべきだ」と主張。そして「メッシは最低でも45分間はプレーしなければならないと契約にはあったはずだ」と訴えている。もしも、ウー氏の言う契約内容が確かならば、インテル・マイアミと主催者側は違反を犯したことになる。 この契約条項を巡っては情報が錯そう。地元ラジオ番組「ミレニアム・ジェネレーション」に出演したコメンテーターであるレイ・シェンデ氏は、マルティーノ監督の「メッシは内転筋を痛めた」という説明に対して「メッシは複雑な怪我ではなかった」と断言。さらに辛辣な批判を展開している。 「メッシは松葉杖を使うほどではなく、歩けたり、走れたりはする状態であった。少なくともフィールドに出て、ファンに挨拶することは可能だったはずだ。だから、監督の説明は言い訳だ」 なお、一連の批判を受け、『TATLER XFEST』社は、返金などを求めるMSECと政府に対して「メッシの欠場はキックオフの10分前に知らされた」と説明。さらに「契約には安全や健康上の理由があった場合にはプレーしないとある」と明かしているという。 来る2月7日にインテル・マイアミは国立競技場でヴィッセル神戸との対戦が予定されている。もしも、ここでメッシがプレーすれば、香港のサッカーファンや関係者たちはより怒り心頭となりそうではある。 サッカー界のみならず、一般社会でもその名が知られるメッシ。こうした問題はある意味でスターの宿命と言えるのかもしれない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]