もう保険制度は限界です…日本人に「イマイチなクスリ」を「バカ高い値段」で買わせる、製薬業界の「ヤバすぎるやり方」
すでに似ているクスリがあるのに
すべてのクスリの中でも屈指の売上高を誇るタケキャブだが、じつは「新規性に乏しい」クスリとして医療界ではよく知られている。 「タケキャブと作用が似ている胃薬にネキシウム('11年承認)があります。このふたつは効能・効果も用法・用量もほぼ同じ。それなのに承認時には、タケキャブ10mg錠とネキシウム20mg錠が同じ薬価になりました。 たとえば胃潰瘍では、どちらも20mgを処方することになっているので、発売当初、タケキャブを処方した場合の薬価は一日あたりでネキシウムの1.5倍だったのです」(廣田氏) なお、タケキャブについては腸内細菌の環境を悪化させたり、胃がんのリスクを高めたりする危険が指摘されていることは、これまで本誌が報じてきたとおりだ。 さらに、政府が1000億円分を買い上げた「新型コロナ治療薬」についても、医療関係者のあいだでは「不自然な承認過程」を指摘する声がある。後編記事【これじゃ保険料、いくら払っても足りないよ…製薬企業「高すぎるクスリ」「イマイチな新薬」でボロ儲けのエグい戦略】で、続いてお伝えする。 「週刊現代」2024年6月29日・7月6日号より
週刊現代(講談社)