大阪で商店街フォーラム インバウンド市場にトライ
ピンチを切り抜けチャンスを生かす
パネルディスカッションで、昨年インバウンド部会を設立したと明かした駒川商店街振興組合(大阪市東住吉区)の名和安将理事長。「THE PAGE」の取材に応じて、「駒川商店街で訪日外国人の皆さんに喜んでいただけるテーマは何か。専門家のお知恵を借りながら、外国人観光客を迎え入れる態勢を早急に整えたい」と意気込む。 フロアで討議を見守っていた千林商店街振興組合の弾信男理事長は「千林商店街のある旭区では人口減少が予測されています。すでに常連客の高齢化が進み、このままでは厳しい」と、危機感を隠そうとしない。千林はスーパーマーケットのパイオニア、ダイエー発祥の地として知られる。スーパーと商店街が共存共栄の道を選択し、長らく多くの買い物客に支持されてきた。 現在も、大阪の商店街らしい庶民的なにぎわいが続く半面、弾さんは「千林がダイエー発祥の地であることをご存じない世代が増えてきました」と冷静に分析。総合スーパーや商店街の黄金時代を体験していない世代も少なくない。弾さんは「新しい世代や訪日外国人に対して、千林商店街の魅力をいかにして発信していくか。地元にある大阪工業大学などの協力を得て調査を行い、対策を講じたい」と、次の一手を探る。 じわじわと進行する人口減少、急成長するインバウンド市場。ピンチを切り抜け、チャンスを生かすことができれば、商店街の新たな可能性がみえてきそうだ。詳しくは大阪商工会議所の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)