第２試合のシングルスで勝利した張本美和

◆卓球◇Ｔリーグ（２８日、東京・代々木第二体育館） 　リーグ２位の木下アビエル神奈川（神奈川）が、同６位の京都カグヤライズ（京都）を４―０で下し、今季１１勝目（２敗）を挙げた。団体戦で、第１試合のダブルスは木原美悠、長崎美柚組が２―０で先勝。第２試合のシングルスは、パリ五輪団体銀メダルの張本美和が、中村泉月を３―１で下し、個人で１０勝目に到達。第３試合は長崎が３―０で単・複２勝。この時点で神奈川が３勝し、勝負を決めたが、リーグ独自のルールで第４試合を行い、パリ五輪団体銀の平野美宇が３―０で勝ち、ボーナス１点を加え、首位に迫った。 　美和は１ゲームを失いながらも、逆転で今季個人１０勝目を挙げた。「（１０勝に）とてもうれしいです。海外に行ったり、体力的にきつい時もあったけど、１年を通して頑張れたと思います。その中で、Ｔリーグもあって、定期的に試合があるので練習してきたものを試したり、いい経験になっていると思います」と安堵（ど）の表情を浮かべた。 　１６歳だが、ここ３年は銀メダルを獲得した今夏のパリ五輪を含めてシニアの大会に多く出場する。この日は同じ高校生の中村との対戦。第１ゲームは相手の攻撃に対し、リズムをうまくつかめず、８―６から５連続失点でゲームを失った。それでも第２ゲーム以降は徐々にペースをつかみ、痛烈なフォアをクロスに浴びせる。強打に観客が沸く場面もあり、逆転で節目の勝利を手にした。 　試合前には１５歳の女性ファンから「同世代で頑張っている姿に刺激をいただいている。きょうも頑張って下さい！」と熱烈なメッセージをもらった。「ありがとうございます」と頭を下げた美和は「同世代や同じ高校生の方に応援していただけるのはすごくうれしいですね。私より年上の選手も、強い選手もいる中で、自分を少しでも応援してくれるのは、心からうれしいです」とエールに感激していた。 　２９日は、飛躍のパリ五輪イヤーを締めくくる最終戦。午前１１時から同会場でリーグ５位の九州アスティーダと対戦する。