韓国の昨年の財政赤字、91兆ウォン超か…今年は110兆ウォンの可能性も
韓国の昨年の財政赤字規模が91兆6000億ウォン(約9兆9000億円)を上回る見通しだ。9日、企画財政部は「月間財政動向1月号」を発表してこのように明らかにした。 この資料によると、昨年1月から11月までの政府総収入は前年同期比12兆8000億ウォン増となる542兆ウォンだ。総支出は21兆5000億ウォン増の570兆1000億ウォンを記録した。その結果、統合財政収支は28兆2000億ウォンの赤字を示した。ここで社会保障性基金収支53兆1000億ウォンの黒字を除き、実質的な国の財政を示す管理財政収支は81兆3000億ウォンの赤字だった。2020年、2022年に続き歴代3番目(1~11月基準)となる赤字幅だ。 昨年12月の数値を加えた年間基準では赤字幅はさらに拡大する展望だ。12月は付加価値税が入ってこない月だからだ。企財部のキム・ワンス財政健全性課長は「当初の見通し(91兆6000億ウォンの赤字)よりも赤字幅拡大の可能性が高い」と話した。昨年法人税など国税収入が予想よりも低かったとみられるためだ。前年(2023年)の企業実績が期待に比べて不振だった影響が大きい。 企財部は今年の管理財政収支が73兆9000億ウォンの赤字になると展望している。しかし今年も赤字幅が予想値を上回る可能性がある。税収欠損事態が再び起きる危険が浮き彫りになりながらだ。サムスン電子が8日に公示した連結基準昨年10-12月期の営業利益は6兆5000億ウォンだが、これは証券界の期待値(10兆ウォン前後)を大きく下回る。それだけ今年サムスン電子が納める法人税が予想せず少なくなるということだ。くわえてソウル市立大学税務学科のキム・ウチョル教授は「近く補正予算案を編成することになれば政府支出が拡大して今年の管理財政収支赤字幅が110兆ウォン台まで膨れ上がる場合もある」と予想した。 財政赤字が続けばこれを埋めるために国の借金が増ざるをえなくなる。昨年11月末現在、中央政府債務は前月比4兆1000億ウォン増となる1159兆5000億ウォンを示した。