知床の運航判断「共同不法行為」 乗客家族が15億円賠償請求
北海道の知床半島沖で2022年4月に起きた観光船沈没事故で、運航会社「知床遊覧船」(斜里町)と桂田精一社長(61)に約15億円の損害賠償請求訴訟を起こした弁護団が3日、札幌市で記者会見した。桂田社長について「安全管理規程などを順守するべき極めて高度な注意義務があり、当日に運航したのは男性船長=死亡=との共同不法行為に当たる」と主張した。運航会社に関しては、船舶所有者の賠償責任を定めた商法の規定を請求の根拠とした。 佐藤敬治弁護士は「桂田氏が、安全管理規程によって幾重にも定められたルールをことごとく無視したことで起きた」と述べた。