運転技能をAIが採点 高新自動車学校(富山県高岡市)北陸初導入、11月上旬から講習
高新自動車学校(高岡市能町)は11月上旬から、人工知能(AI)を活用した運転講習を始める。車両に取り付けたセンサーと地図データを連動させることで、車の位置や周囲の状況を把握し、AIが運転技能を自動で採点する。現在は免許取得の教習で使用できないため、生徒の練習やペーパードライバー向けの講習に役立てる。AIの導入は全国の自動車学校で12校目で、北陸では初めて。 システムはAI教習所(福岡県)が開発。近年、指導員のなり手が減少していることから、人手不足の解消や交通安全の啓発につなげようと、同校でも導入を開始した。 講習は学校内のコースで実施。車内のタブレット端末に車の位置や道順が表示され、音声の指示に従って運転する。AIは一時停止の有無や急ブレーキ、速度超過を測定するほか、車内のカメラで運転者の視線を分析し、安全確認が十分かどうかを判断する。 コースは初級から上級までの3種類。終了後は運転時の映像とともに、それぞれの項目の成績が示される。自身のスマートフォンで車の軌道や映像を振り返ることもできる。
緊急時には自動ブレーキが作動するため、運転者だけで講習を受けることもできるが、同校では当面、指導員が同乗する。 同校の清水勇樹部長(44)は「生徒向けには、短時間で分かりやすいサービスを提供していきたい。運転免許取得者にも初心に戻るために活用してもらいたい」と話した。