【ライブレポート】えびちゅう安本彩花の生誕ソロライブ、26歳目前で語ったステージへの思い「私はここで生きている」
私立恵比寿中学の安本彩花が、自身の誕生日前日である昨日6月26日に神奈川・KT Zepp Yokohamaでソロライブ「お手製メニュー豊富に取り揃えてます。味わいの宝庫『#安安』」を行った。安本の生誕ライブは昨年に引き続きツアー形式で開催。6月17日に大阪・BIGCAT、6月18日に愛知・DIAMOND HALLを巡り、26歳の誕生日前日の横浜でファイナルを迎えた。 【ライブ写真】DJ安本彩花、フロアをブチ上げる(全40枚) ■ 序盤からDJプレイでフロアをブチ上げ、あのユニット曲も 赤いタンクトップにジャンパーを羽織ったカジュアルな衣装でステージに飛び出した安本は、フロアを埋め尽くしたファミリー(私立恵比寿中学ファンの呼称)に「今日は皆さん、楽しんで行きましょう!」と呼びかけ、えびちゅうの楽曲「でかどんでん」をパワフルに歌い踊る。自らのオリジナル曲であるロックチューン「カレーライス」をスタンドマイクに向かって歌ったのち、安本は「今回の『#安安』は今日がラストで、2公演やってるはずなのにちょっぴり緊張しています(笑)。でもめちゃめちゃブチ上げて行きたいと思います!」と意気込みを述べた。 ここで安本はステージ中央に設置されたDJ卓に向かい、華麗なDJプレイを交えつつ自身の楽曲「恋の感覚」「Dear」、そして安本とえびちゅうの真山りか、松野莉奈によるユニット・ぷくぷくの楽曲「新大陸」を披露。この曲を選んだ理由について安本は「冬くらいにスタッフさんと『新大陸』ってめっちゃおしゃれでよくない? と話していて。で、『LIVE Meets』(今年1月に行われたクリエイティブレーベル・MeMe Meetsによるイベント)でDJをしたときに『これやったらよくね?』と気付きました」と振り返った。DJとしても本格的な活動を始めた安本は「最初は何をやってるのかさっぱりわからなかった(笑)」と打ち明けるが、ファミリーの盛り上がりに「みんなが楽しんでくれてるのを見て『始めてよかったな』と思いました」と笑顔を見せた。 ■ ファミリーの背中を押した新曲、注目のえびちゅうメドレーも 続いて安本は今回のソロライブのために作ったという新曲「future」を歌う。「将来に向けて、夢を叶えられるのか不安に思っていた時期に作った曲です。皆さんの背中を押せるような、人生をともに歩んでいく同志のように感じてほしい」と話した安本。この曲の思いを伝えるためにファミリーによる撮影OKタイムとし、軽快なピアノの音色に乗せて客席に語りかけるような歌声を届けた。 中盤では安本自ら編集を手がけたえびちゅうのメドレーコーナーへ。「私はあまりライブ中に煽ったりしないので、皆さんがどのタイミングで沸いているのかライブ映像で研究するところから始めました(笑)」という安本こだわりの選曲で6曲を披露した。「ナチュメロらんでぶー」ではメンバーの出席番号を順番に叫ぶパートで自らの番号を「5! 5! 5! 5!」と連呼。「MISSION SURVIVOR」の曲中には自身のチェキを入れたカプセルをフロアに投げ入れ、ファミリーをさらに盛り上げた。 ■ メンバーへの思いを歌い上げたカバー曲 次にカバー曲を歌う前、安本は「皆さんにも家族や友達など大切な人がいると思いますが、私にもたくさんいて。中でも一番大切なのはメンバーです」とえびちゅうメンバーに対する思いを語る。「今のメンバーも、今は違う世界にいるメンバーも大切な仲間。出会えた奇跡を大切にして、愛しい人が幸せでいられる世界を作りたいです。今まではファンのみんなに歌ってきましたが、今日はメンバーに向けて歌いたいです」という言葉に続いて披露されたのは、SUPER BEAVERの「愛しい人」。安本は前を見据え、力強い歌声を響かせた。 ライブ後半のセットリストは「私の思いを伝えたい」と考えて組んだという安本。「私のオリジナル曲は作った時期の気持ちがとても素直に表現されていて。次の曲ではちょっぴりつらい思いをさせるけど、今まで経験したことはすべて宝だと思っています」とファミリーに思いを語り、「青空gift」を高らかに歌った。本編最後は「この曲もすごくすごく大切な曲」という言葉を添え、こちらも自身のオリジナル曲「スーパーヒーロー」で締めくくった。 ■ 音楽に向き合って、私はここで生きているんだと伝えたい ファミリーからの“おかわり”コールに応えて再びステージに戻った安本は、えびちゅうの「春の嵐」を熱唱。「つらいことが原動力になって、心が折れても何かをつかみ取れることを思い出させてくれた」という曲への思いを語ったあとは、これまでの生誕ソロライブを振り返った。「生誕祭にはぶきっちょな私が出てしまって……一番はアカペラで歌った『ジャンプ』」と、2020年10月に行ったソロライブに触れた安本。当時の彼女は悪性リンパ腫の治療に専念するための活動休止を発表する直前だった。「誰にも言えない心の叫び」だったというこのパフォーマンスは「たくさんの大人に反対された」と当時の状況を明かし、ファミリーにも心配をかけたことを詫びた安本は「アイドルとしてダメだったんじゃないかと後悔することもあるけど、素直に音楽に向き合って、私はここで生きているんだと伝えたい。こんな安本ですが、これからもこの歌声を聴いてくれますか?」と真摯に語り、ファミリーの熱い声援と拍手を浴びた。 「暑苦しくしゃべったあとだけど、チェキを投げるのを忘れていました……(笑)」と舞台袖にチェキ入りカプセルの残りを取りに行き、ファンと和やかなやり取りを交わしながら再び投げ入れた安本。ラストは「TSUBOMI」と「君に届くかな…」で温かくまっすぐな歌声を響かせ、「3回も生誕祭をやれるなんて、貴重な経験をさせてもらいました。もっとみんなと盛り上がれる時間が作れるようにがんばります!」と26歳のさらなる活躍を誓い、笑顔でステージをあとにした。 ■ セットリスト □ 安本彩花「お手製メニュー豊富に取り揃えてます。味わいの宝庫『#安安』」2024年6月26日 KT Zepp Yokohama 01. でかどんでん(私立恵比寿中学) 02. カレーライス 03. 恋の感覚 04. Dear 05. 新大陸(ぷくぷく) 06. future 07. メドレー(チャイム! / ラブリースマイリーベイビー / ちちんぷい / ナチュメロらんでぶー / MISSION SURVIVOR / HOT UP!!!) 08. 愛しい人(SUPER BEAVER) 09. 君のままで(私立恵比寿中学) 10. 青空gift 11. スーパーヒーロー <アンコール> 12. 春の嵐(私立恵比寿中学) 13. TSUBOMI 14. 君に届くかな…