石破首相 トランプ氏と電話会談「本音で会話できる人という印象」
石破茂首相は7日午前、米大統領に返り咲きを決めたトランプ氏と電話会談し、大統領選勝利への祝意を伝えた。両氏はできるだけ早期に対面での会談を実現する方針を確認。首相は「非常にフレンドリーな感じがした。言葉を飾ったり繕ったりするのではなく、本音で話ができる人という印象を持った」と語った。 首相は15~16日にペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議など南米での国際会議に出席予定。政府関係者は「この後に米国で会談できるか、トランプ氏側に打診している」と話し、早期の対面へ調整を急いでいる。 トランプ氏が初当選した2016年、安倍晋三首相(当時)は他国の首脳に先駆けて大統領就任前のトランプ氏を米ニューヨークに訪ね、その後の良好な関係構築につなげた。従来の発言からトランプ氏は在日米軍駐留経費の日本側負担増や日本製品には不利な関税強化に踏み込むとの見方が強い。1対1の交渉を好むトランプ氏に、首相も直接対話で打開を図りたい考えだ。 安倍氏はトランプ氏との共通の趣味であるゴルフで個人的な信頼関係を築いた。首相も慶応高時代にゴルフ部に所属。ただ、18年の米紙の取材に対して「ゴルフをしたり、トランプ・タワーに行ったりする必要はない」と、安倍氏の外交姿勢を批判的に話していた。トランプ氏と面識もないが、どんな秘策で臨むのか注目される。