『呪術廻戦』が「ギネス世界記録」に認定された「世界でもっとも需要の高いテレビアニメ番組」の「認定基準」
あの大人気アニメがギネスに!?
大人気アニメ「呪術廻戦」が、この度あのギネス世界記録に登録決定したのをご存知でしょうか。 【マンガ】カナダ人が「日本のトンカツ」を食べて唖然…震えるほど感動して発した一言 レコードタイトルはずばり、“世界でもっとも需要の高いテレビアニメ番組(Most in-demand animated TV show)”。世界のアニメファンが決める「クランチロール・アニメアワード 2024」にて、見事アニメ・オブ・ザ・イヤーも冠した本シリーズの世界的人気を考えると、なるほど納得の内容です。 ---------- / TVアニメ『#呪術廻戦』 「ギネス世界記録2025」に登録決定!! \ 2025年版として発行される ギネスブックに『呪術廻戦』が "世界でもっとも需要の高いテレビアニメ番組”として 掲載されることが決定しました! 皆さん『呪術廻戦』を応援頂き ありがとうございます!! #JujutsuKaisen (アニメ公式によるポストより) ---------- しかしその一方で、発表をみた人々の間にはある疑問も浮かびました。それは、“世界でもっとも需要の高い”というのは一体どのようにして証明されたのか、というものです。アニメ公式アカウントによる上記発表や国内ニュース記事を概観しても、その認定基準についてまで詳しく触れているものはありません。 本作の世界的な人気については疑う余地もありませんが、同じく世界で人気のアニメ作品は無数に存在しています。そんな中、本作は一体どのように厳しい審査をクリアして、このレコードを達成することができたのでしょうか。
認定内容の詳細
原作の累計発行部数や映画の興行成績と違い、分かりやすく数字で表すことのできない“世界的な需要の高さ”。それを今回、本作はどのように示したのでしょうか。日本国内発の情報からはなかなかみつけられなかったその答えは、英語表示でのギネス世界記録ホームページ内にありました。 レコードについてのページと、ホームページ内のニュース記事“呪術廻戦がONE PIECEを抑えて世界で最も人気のあるアニメに選ばれる(JUJUTSU KAISEN named world’s most popular anime ahead of One Piece)”には、今回のレコードの詳細と、その基準として使われたデータについての具体的な説明が書かれています。上記によると、今回認定の根拠となったのは、データサイエンス企業・Parrot Analyticsによる分析データのようです。 記録の詳細としては、テレビアニメ「呪術廻戦」の“世界的な需要を示すレーティング”が、平均的なTV番組の71.2倍であったということが表記されています。因みにこの“需要”は、「消費者によって表現されたコンテンツへの関心、エンゲージメント、欲求、そして視聴率(筆者意訳)」(Atwal 2024)を基に算出されているとのこと。これだけだとまだぼんやりとしていますが、記事内の以下の説明からは、当社のシステムが日々収集している膨大かつ具体的なデータを基に、今回の数値がたたき出されていることが窺えます。 彼ら彼女らのシステムは、ビデオ消費(ストリーミングとダウンロード)、SNSのエンゲージメント(ハッシュタグ、いいね、シェア)、そしてリサーチアクション(例えばIMDbなどで番組について読む等)を含む何十億ものデータポイントを毎日とらえている。例えば、番組を視るまたはダウンロードするといった、消費者側の労力をより要するアクションは、需要を計算する際、より重みを増す(筆者意訳)(Atwal 2024) 数値で表すのが難しいテレビアニメの需要を測る方法が、こうしてギネスも認める程の基準で確立されていたことには驚きです。 さらに今回の件を調べる中でもうひとつ、日本国内ではあまり報じられていなかった情報もみつかりました。今回「呪術廻戦」が登録された“世界でもっとも需要の高いテレビアニメ番組”ですが、実は過去既に、本作の他にも記録を保持していた作品があったのです。