広島・羽月隆太郎、勝負を分けた一瞬の『反応』 「いいピッチャーは低く目に…」”最高の準備”で備えたその瞬間
◇４日 広島７―５阪神（マツダスタジアム） 広島にとってペナントの行方を左右する阪神とのカード３戦目は、代走で出場した羽月隆太郎内野手の一瞬の「反応」が勝負を分けた。 同点の８回に代走で出場するや二盗、三盗を決めた。２死満塁となり、マウンドには阪神の３番手・石井、打席には堂林。三塁の羽月は頭を整理し、その一瞬に備えていた。 「いいピッチャーは低めに決まる。変化球が低めに行って、それで、梅野さんも（捕球が）すっごい上手なんですけど『やれ』って思って見ていたので」 初球。カーブが大きくバウンドし、梅野ははじいた。ボールが三塁ベンチ方向へ跳ねるのとほぼ同時に羽月はスタートした。 「それで、やったのを見て、スタートを切れていた。最高の準備が自分の中でできていたから、勝手にホントに体が動いたっていうか、反応で行っちゃったみたいな部分もあります」 梅野も素早く球を拾い、カバーに入った石井に投げ返した。送球がそれて石井は捕球できなかったものの、タイミング的には頭から飛び込んだ羽月が早かった。 この走塁について新井貴浩監督は「迷いがなかった。少し迷いがあったらホームはかえれていないと思う。素晴らしい勇気のある走塁だった」と絶賛していた。
中日スポーツ
