無念の初戦敗退に大津の山城朋大監督「やれることならやり直したい」それでも「宿題を夏に貰った」大津はさらに強くなる
7月27日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)1回戦で優勝候補の大津(熊本)が阪南大高(大阪2)に1-2で逆転負けを喫し、まさかの初戦敗退となった。 【フォトギャラリー】大津vs阪南大高 試合開始から圧倒的にボールを支配した大津だったが、5-4-1の5バックで守備を固めた阪南大高を崩しきれない展開が続く。それでも53分にようやくCKをMF溝口晃史が直接決め均衡を破った。 しかし、そこから阪南大高に怒涛の反撃を喰らうと、61、70分と連続失点。その後の猛攻も実らず、初戦で姿を消すこととなった。 試合後、大津の山城朋大監督は「相手が、しっかりとウチの良さを消して、ゲームに入って来て来られて。その中で、僕たちもそういう試合を経験してますんで、打開策は持っているつもりではあったんですけど、ちょっとタイミングが合わなかったり、ちょっとボールがズレたりとか、そういったズレが結局最後まで修正できず。得点はしたものの、やっぱり相手のペースでゲームを進めてしまった」と振り返った。 さらに「相手が、しっかりと、ウチをリスペクトしてくれて、色々とウチのポイントとなる選手を捕まえられていたのが、原因だと思うんですけど、その中でもやっぱり、他にもそういった選手はいるので、違う道から攻撃をしたかったんですけど、どうしても取られてカウンターっていうのが2、3回あって。前にも入って行けず、パスのテンポもいつも通りのプレーが出来てなかったので、その辺が結果的にシュート数も中々増えず、良い形でシュートのシーンもなかったとこに繋がった」と守りを固められた相手を崩し切れなかったことを悔やみ「やれることならやり直したいけど、仕方がないかなと思います」と肩を落とした。 今年の大津はプレミアリーグWESTでは2位のサンフレッチェ広島F.Cユースに勝点6差をつけ首位を独走。しかもチームは11試合で40得点、エースのFW9山下景司は13ゴールで得点ランキングトップと高校年代最高峰のリーグで十二分に力を示している。その大津でも1回戦で敗れてしまうのが一発勝負の怖さ。さらに対戦相手が決まってから時間もある初戦は、相手も十分に研究した上で挑んでくる。35分ハーフというレギュレーションの違いも大きい。 「期待をしていただいて、色んな方から、お応援をいただいてる中で、本当はここで勝ち上がって、そういった方々の思いに結果で恩返ししたいということでやって来たんですけど。誰1人サボってないんですけど、力及ばすだったので、またリーグ戦と冬と、こういう一発勝負の試合とか、相手の良さを消すような試合とか、試合時間の短い試合でも、しっかりと勝ち切れるように、宿題を夏に貰ったと思って、頑張っていきたいなと思います」 そう話し前を向いた指揮官。この悔しさを糧にプレミアと選手権に向け、さらに強くなること誓った。 (文・写真=会田健司)