樟南vs.鹿実「伝統の一戦」が実現!中日入りの鹿実剛腕も登板【樟南野球部創部70周年記念試合】
7回裏の攻撃では鹿児島実が3年生エースで中日に育成指名された井上 剣也をマウンドに。樟南も代打で3年生の主将だった坂口 優志を代打に送った。「前の晩、剣也に『全球直球で勝負して』と話した」と坂口。井上も「結果はどうであれ、今できる全力のパフォーマンスを見せたかった」と燃えた。全球直球で1球ごとにスタンドが沸き、最速149キロの表示が出た。九州共立大進学予定の坂口も木製バットで果敢に打ちにいくも、なかなか前に打球を飛ばせない。結果は四球で「痛み分け」に終わった。 坂口は「本当に全部直球を投げてくれて嬉しかった。高校の最後にこういう舞台に立てて、大学に進んでプロを目指して新たな気持ちで頑張るきっかけになった」と感想。井上も「高校野球は引退したけれど、こういった形で、マウンドで投げられて良かった。結果が出せずに悔しい思いをしたことをプロの世界でバネにしたい」と決意を新たにしていた。 自身も樟南OBである山之口 和也監督は「こういった形で70周年を祝ってもらえたことが何より幸せ」と感想を語る。親善試合であっても、「お互いに負けたくないと思う強い気持ち」を試合の中で随所に見ることができた。当面はどちらが先に21回目の夏をつかむかを目指して、これからも切磋琢磨していく。 この試合は規定により8回で終了したが「この続きは来年夏の第107回大会の決勝にとっておきましょう」と樟南・原田 博史部長のあいさつで締めくくりとなった。