所変われば品変わる!? スクラップ運搬車の独自の決まりやルールにビックリ!
一口にトラック運送業界といってもその範囲は広く、たとえば海コンなら海コン、長距離なら長距離、引越しなら引越し、といった具合に、いろいろとその業界独自の決まりやルールがあるんですね。 【画像ギャラリー】スクラップ業界の決まりやルール(3枚) 同じトラックドライバーでも業種が違えば、ずいぶん仕事のやり方が違うし、まして個々の会社単位となると「へえー、なんでだろう?」といった事例がたくさんあるのでは? そこで今回は、スクラップ運搬のトレーラに乗る尾山ママに業界の決まりやルールを聞いてみました。 文/スクラップ運搬ドライバー尾山ママ、写真/尾山ママ・「フルロード」編集部 2024年12月発行トラックマガジン「フルロード」第55号より
スライドするときは手を挙げて挨拶するのが決まりだけど……
私はスクラップ屋です。スクラップ業界は、昔から同業とスライドする時は手を挙げて挨拶するのですが、ダンプのそれとは違っていて、違う会社や知らない運転手同士でも手を挙げます。ところが最近は、スクラップ屋同士でも手を挙げない人たちが増えています。 先日、違う会社だけど知り合いの若い運転手さんとの会話でこの話題となり、「最近スクラップ業に入ってきたばかりなんですかね?」と言うと、「それもあるでしょうけど、入ったばかりの運転手に仕事の仕方とかを教えた人が、スライドの時は手を挙げることを教えなかったのかもしれませんね」と。もしかしたらその人も教わってないから知らないのかもですね。 こちらが手を挙げると「え?何!?」という顔をされることもあります。昔からの「しきたり」って、時代とともに消えて行くこともあるのかもしれませんね。
トラックスケールに乗る順番が違う!
私は昨年、同業内ですが転職しました。前の会社とはすべてにおいて全く違うので、最初のころは困惑していました。スクラップは積み込み時に自分のクルマの定量にするために重量調整をします。次に積み込みをするクルマは調整が終わるのを待って積み込みをします。 が!先日の積み込みの時、台貫(トラックスケール)に乗って調整しに戻ってきたら、後ろのクルマが積み込みに入っていました。同じ会社の人だったので、「はぁ!?あんた私にケンカ売ってんのかい?」と喉元まで出かかっていましたが、「まあ最近の運転手だし……」と黙っていました。 次の日、前日とは違う運転手にも同じことをされ、「あ~、これがこの会社のやり方なんだな」と思いました。昨日余計なことを言わなくてよかったわ。けど他所へ行ったら、そのやり方は通用しないですけどね。