「それ違法ですよ」本当は全ドライバーが知っていないと走ってはいけない交通ルール
適切に車間距離をとらない
街中を走行していると、前のクルマをあおっているかのように、車間距離を詰めて走行しているクルマをみかけることがあります。それらが本当にあおっているのか、そんなつもりはないのかは定かではありませんが、ただ、ドライバーのなかには、もともと車間距離をあまりとらないで走行することが癖になってしまっている人もいるようです。なかには「割り込まれたくない」という考えから、できるだけ前走車との間隔を詰める、というドライバーも。 しかしながら、適切な車間距離をとらないことは、「前走車が急に停止したときにおいても追突するのを避けることができるため必要な距離を保たなければならない」と定める道路交通法第26条に違反する行為。車間距離不保持はまた、2020年6月に施行された改正道路交通法によって創設された妨害運転(あおり運転)の罰則の対象となる10類型にも含まれているため、場合によっては厳しい取り締まりの対象となる行為でもあります。 「適切な車間距離」に関しては、時速と同じ数字(m)が必要といわれています(路面が乾燥していてタイヤがすり減ったり劣化していない場合)。時速40キロなら40メートル、時速100キロであれば100メートルですが、それを測るのは難しいという場合、「時間で測る」という方法があります。JAFが紹介している方法ですが、やり方は、基準とする地点を決め、前走するクルマがその基準地点を通過してから、自車がその地点に到達するまでの時間を数えることで、車間距離を測ります。 時速100キロの場合は、3秒でその距離が83.3メートルとなり、4秒で111メートルとなるため、3秒から4秒以上は車間距離を確保しておきたいところ。ちなみに時間を数えるときは、「ゼロイチ、ゼロニ、ゼロサン」という具合に、「ゼロ」をつけるといいそう。運転しながら時間を数えるとどうしても早くなってしまうため、「ゼロ」をつけることで、より正確に数えることができるそうです。