瑞泉寺がワインデビュー 独自ブランドでトレボーと連携 「井波の泉」赤と白、1日発売
南砺市の井波別院瑞泉寺はワイン醸造・販売のトレボー(同市)と連携し、寺ブランドのワインをつくった。10月1~3日の報恩講に合わせて販売を開始する。新しい土産として寺の魅力アップを図り、話題づくりによる参拝者増を期待し、インターネット販売や市のふるさと納税返礼品を目指す。 ワインの名称は「井波の泉」で、地下から湧き出た泉が寺名の起源になっていることにちなんだ。瓶には寺の格を示す「四環紋」をイメージしたマークを入れた。 赤(ルージュ)と白(ブラン)の2種類を用意した。赤はメルローを主体に複数種のぶどうで仕込み、濃いめのしっかりした味わい。白はシャルドネ100%で香りよくさわやかで辛口に仕上げた。750ミリリットルで1本2970円(税込み)。寺のみの限定販売となる。 瑞泉寺は全国から門信徒が訪れるが、新型コロナの発生後は団体客が大幅に減少した。伽藍(がらん)の維持には参拝客の増加による収入確保が不可欠となっている。寺は国文化財の昇格を目指した調査研究活動を実施し、地域資源との連携事業に取り組むなかで地元産のワインに着目した。 寺によると、真宗大谷派の寺院で独自ブランドのワインを販売するのは珍しいという。 トレボーは2017年の設立で、南砺市の立野原にぶどう農園や醸造施設を整備。醸造するワインは数々のコンクールで入賞を果たし、知名度を上げている。 トレボーの中山安治社長は「瑞泉寺がある井波の地からトレボーのワインの魅力を広めたい」と意気込んだ。 瑞泉寺の常本哲生輪番は「お寺とワインの組み合わせは新鮮で、興味を持ってもらえるのではないか。新たな縁を結ぶきっかけにしたい」と話した。