43歳、昨年結婚し住宅購入を考えています。年収「400万円未満」ですが、「3000万円」の住宅ローンは無謀でしょうか?
結婚・出産などのライフイベントを機に、マイホームの購入を検討する人もいるでしょう。「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると住宅購入時の平均年齢は、注文住宅で43.8歳、分譲戸建住宅で39.5歳、分譲集合住宅で44.8歳となっており、40代でマイホームを手に入れる人が多いといえそうです。 ただ、43歳で年収が400万円未満の場合、3000万円の住宅ローンを組むのは簡単ではありません。これは借入額を考えるときの指標となる「年収倍率」や「返済比率」が関係します。 そこでこの記事では、43歳・年収400万円未満の人を例に、住宅ローン借入可能額の概算と無理がないとされる借入額を紹介します。
年収400万円未満で3000万円のローンを組むのは簡単ではない
金融機関からの借入可能額を算出する目安に、「年収倍率」があります。年収倍率とは、購入する住宅価格が世帯年収の何倍か示す数値のことです。「住宅購入価格÷年収」の計算式で算出できます。例えば、購入する住宅価格が3000万円で世帯年収が300万円の場合の年収倍率は10倍です。 住宅支援機構の「2022年度フラット35利用者調査」によると、年収倍率は以下のとおりです。 【図表1】
独立行政法人住宅金融支援機構 2022年度フラット35利用者調査 より筆者作成 図表1を見ると年収倍率が最も低いのは中古戸建ての5.7倍であり、最も高いのは土地付注文住宅の7.7倍です。このことから審査に通る住宅ローン額は年収倍率5~7倍程度であると考えられます。 今回のケースは年収400万円未満のため、例として年収399万円の場合の住宅ローン借入可能額を単純に計算すると約2274~3072万円です。年収399万円であれば3000万円を借り入れてのマイホーム購入も不可能ではないといえます。 しかし、年収350万円の場合は約1995~2695万円であり、3000万円の住宅ローンを組むことは難しいと予想できます。