10月から始まる「インボイス」って何? 免税事業者がピンチ!? なぜ… 【#みんなのギモン】
■税の公平性や透明性を高めるメリットも
しかしインボイス制度は、先進国では多くすでに導入されているものです。政府関係者は「主に2つのメリットがある」と話しています。 まず、「税の公平性」を保つことです。いま課税か免税かは、売り上げが1000万円で区切られています。しかし、利益が同じでも仕入れ額が違うのに、売り上げ次第で課税される人とされない人がいます。これは「不公平ではないか」とする意見があり、この不公平感が解消されます。 そして、税を正しく計算することです。いま、消費税率10%と、一部の商品を8%に据え置く軽減税率の2つの税率がありますが、誰に何%でいくら払ったのか、わかりにくく見えにくかったところを解消し、税の透明性が高まるといえます。
■新規登録事業者には経過措置も
この制度はまもなく始まりますが、政府は経過措置もとっています。 政府は新たにインボイス制度に登録した事業者に対して、補助金の上限を50万円引き上げました。また、10月から3年間は、売り上げ時に受け取った消費税額の2割だけ支払えばよいようにする特例を設けています。 またコールセンターもあり「どうしたらいいのかわからない」「登録すべきなのか」といった悩みがある場合、相談してみるのもいいかもしれません。 税の公平性を高めることで、生活が立ち行かなくなる方が出てこないよう、国にはフォローをしっかりしていただきたいものです。 ◇ 税の三原則は「公平・中立・簡素」です。インボイス制度により、納めるべき人が消費税を明確に納められ、公平になっていきます。ただ「簡素」かどうか、つまり「わかりやすい」税制なのかが大事です。わかりやすくする仕組みが課題として残っていると思います。社会にこの制度が浸透していくためには、政府も引き続きしっかり説明をして、理解を得る努力が必要です。 (2023年9月28日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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