シティ、1130億円規模のメープル債を起債-15年以来の大型案件
(ブルームバーグ): 米銀シティグループは、約10年ぶりにカナダ・ドル建て債市場で大規模な起債に動いた。決算発表を終えた米金融機関が資金調達の多様化を図る動きが相次いでいる。カナダ国外の発行体が同国市場で発行するカナダ・ドル建て債はメープル債と呼ばれる。
事情に詳しい複数の関係者によると、シティは固定・変動債を10億カナダ・ドル(約1130億円)相当発行する。期間4年で3年後に期限前償還が可能。カナダの指標に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は107ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)。参考条件は107-110bpだった。関係者は発言する権限がないとして匿名で語った。
関係者によると、応募数は48で、発行額の2倍強の応募があった。
シティの広報担当者にコメントを求めたが、返答はなかった。
ブルームバーグのデータによると、今回の起債はシティにとって2015年以来のカナダでの大型起債となる。15年の起債規模は6億カナダ・ドルで表面利率は4.09%、25年に満期を迎える。21年と23年にもカナダ・ドル建て債を小規模で発行している。
シティが12日発表した1-3月(第1四半期)決算では、利益が市場予想を上回った。米大手銀によるメープル債の起債は、ウェルズ・ファーゴの12億5000万カナダ・ドル規模の案件に続き、この1週間で2件目。
ウェルズ・ファーゴ、メープル債2年ぶりに起債-1400億円規模
原題:Citigroup Sells Maple Bonds in First Sizable Deal Since 2015 (1)(抜粋)
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Chunzi Xu