「こっからが本当の勝負」深夜の鳴尾浜で荷支度→始発で福岡→即1番スタメン ソフトバンク25歳外野手に深夜の支配下復帰連絡
◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク―広島(1日、みずほペイペイドーム) ソフトバンクの佐藤直樹外野手(25)が、支配下登録されて即日「1番中堅」でスタメン起用された。前日の31日は3桁の背番号を付けて阪神鳴尾浜球場(兵庫県西宮市)で試合をしていただけに、めまぐるしい1日になりそうだ。 ■ドタバタ激走!余裕のはずがヒヤヒヤ山川決勝ホーム【動画】 31日、ウエスタン・リーグ阪神戦のデーゲームに出場し、翌日の試合に備えていた午後10時ごろ、佐藤直の電話が鳴った。「明日支配下登録するので福岡に戻ってきてください」。突然舞い降りてきた〝昇格〟の連絡だった。 寝静まった深夜の阪神鳴尾浜球場に向かい、自分の荷物を持ち出した。連絡は家族にだけ入れた。家族は「泣きそうになるくらい喜んでくれた」。 3時間ほど眠り、始発の新幹線に飛び乗り福岡へ。1日午前9時半からの会見に出席すると「びっくりした気持ちとまたこっから始まるなっていう、こっからが本当の勝負だっていう気持ち」と思いを語った。昨年まで着用し保管していた「30」の数字が刻まれたユニホームに約半年ぶりに袖を通した。 JR西日本からドラフト1位で2020年に入団。プロ4年で114試合に出場し、打率1割2分9厘、2本塁打、4打点。昨年10月に戦力外通告を受け、今季は育成選手として再スタートした。「今年1年継続してやってきたことを変えず、背番号だけは変わっても気持ちは変えずにラストチャンスだと思って頑張ります」。ここからまた新たなスタートを切る。 (大橋昂平)
西日本新聞社