伊勢丹新宿店で三浦大地「DIALETHEISM」展 Josieや抽象画など新作150点以上を展示
現代アーティスト・三浦大地のアート個展「DAICHI MIURA DIALETHEISM(ダイアレイジズム)」が伊勢丹新宿店 本館6階 催物場にて開催中だ。 【写真】石川県の金箔を使った抽象画や映画『シャイニング』をモチーフにした作品も 同会場での個展は2022年に続いて2回目となる三浦。自身のデザイン画から生まれた代表的なファッションアイコン「Josie’s RUNWAY(ジョシーズ ランウェイ)」、クリスタル作品を含む新作150点以上が一堂に会する。
バイヤーの成田亜由美さんは、作品の魅力を「以前から三浦さんが描くJosieちゃんは何かを訴えかけてくると思っていたが、ご本人とお会いして抽象画を拝見した時に、こういう作品を作る方だからJosieちゃんが奥深いキャラクターになっているんだと腑に落ちた。今回は三浦大地の作品が伊勢丹をジャックし、お客様に何かを訴えてきている。伊勢丹のお客様はすごく活発で生命力にあふれ、行動的で野心的な “生き物として強い” 方が多く、Josieちゃんや三浦さんが訴えかけてくる哲学的なテーマに共感され、心に響くのではないか」と紹介。
三浦は「今回のタイトルは “真矛盾主義” ――つまり、物事が成立していないこと=矛盾だと思うが、成立していない物事があるからこそ世の中が成立している、矛盾のその先に成立している調和の世界という意味。僕の作品は境界線がはっきりした女の子と曖昧な鉱物の抽象画、使っている素材もまったく違う2軸で構成されている。それらを違和感と取るか調和と取るのかは見ていただく方によって違うけれど、今のところこの正解も不正解もない世界が平和につながることになると僕は思っている」と来場者に呼びかけた。
会場内の “This sentence is a lie(この文章は嘘である)” というメッセージは、口にする人によって本当にも嘘にもなる今回の展覧会を象徴する一文だといい、全体で7つのチャクラ(エネルギーが集結し、出入りする場所)を表現。入り口付近のエリアではJosieに動物や先住民と侵略者との関係を組み合わせ、奥のエリアにはチャクラカラーのクリスタルアートやフェミニズムを意識したJosie。宗教観を投影した部屋、金箔などを使った日本的な部屋、宇宙の真理、映画、陰陽五行、鏡の世界、無の世界など、フロアを進むごとに多岐にわたるテーマが展開されている。
アート原画の展示販売のほか、Josieのサングラスを再現した「Josie’s Sunglasses」、アートにも使用する天然石のカプセルトイ「Crystal Fortune Capsule」などを販売。3月2日14時~作家本人によるライブペインティングも実施される。 会期中は伊勢丹新宿店 地下1階 コンコースのアイビジョン、同館 エスカレーター脇のサイネージなどで三浦のアートを放映。新宿アルタの屋外ビジョンで特別動画を放映するなど、新宿一帯が三浦のアートに染まる。「DAICHI MIURA DIALETHEISM」は伊勢丹新宿店 本館6階 催物場にて3月4日まで。入場無料。