選挙に立候補経験のあるセクシー女優の吉川はすみん「我々だって税金を納めている国民。政治家の皆さん、見捨てないで」
都内でAV新法の改正を訴えるデモ開催
「AV産業の適正化を考える会」が2月23日、都内でAV新法の改正を訴えるデモを開催した。デモには現役のセクシー女優とともにテレビプロデューサーでタレントのテリー伊藤も参加し、AV新法の問題点を挙げたうえで署名活動などへの協力を訴えた。 2023年に行われた世田谷区議会議員選挙に立候補した経験を持つセクシー女優の吉川はすみんは「一度、世田谷区の区議会議員選挙に出馬したことがある。選挙に出てみて思ったのが、AVのことをうたっても全く票にもならないしお金にもならない。政治家の皆さんの、金にも票にもならないこと、AVというイメージが下がることを取り扱いたくない気持ちも分かる。“脱いで稼げる”と言われていたのに私の1年目の年収が40万円。本当だったら生活保護を申請したい。私は他に食いつなぐ道があったが、これ一本で食べなきゃいけないという女優さんは違法な出稼ぎ、海外出稼ぎに流れていることもある。日本の若い人を救うために日本のAV業界もようやく立ち上がった。我々も頑張っていくので、政治家の皆さんも我々のことを見捨てないでください。票にならないからといって、我々だって税金を納めている国民です。法律を守って働いている一国民です。見捨てないでください」と選挙を経験した吉川ならではの視点で政治家たちへ法改正をアピール。
八ツ橋さい子は「今回の件は表現の自由、職業選択の自由、営業の自由などの観点から業界の方以外にもこういう法が勝手にできてしまうのはすごく問題のあることだと思うので、まずは興味を持っていただいてご賛同していただければ」と人権問題としてのAV新法の問題点を訴えた。 また最上一花は「もともと私は精神疾患があって普通の仕事ができなかった。大学を卒業してすぐに普通の一般職で就職したが、社会的に適応できなくて鬱病になって何もできなかった時期に唯一、私を受け入れてくれたのがAV業界。なのでAV業界の方には救われた気持ちでいるし、今回は恩返ししたいという気持ちでいる。皆さん、AVに対して偏見があったり、搾取されているとか騙されているとかよく言われるが、もともと私がいた会社のほうが搾取されている感じがする。すごく連続勤務させられたり、やりたくないことを無理やり押し付けられたり、パワハラのようなことが結構あり、そっちの仕事をしている時のほうが精神的につらかった。AVは偏見を持たれてしまう職業なのかもしれないが、私は生きがいというか存在価値を見出していて、救われているのでなくなってほしくない職業だと思っている」などと自身の一般企業に在職時代の経験を引き合いに出し、この日のデモに参加した理由を語った。 「AV出演被害防止・救済法」（AV新法）は2022年6月22日に公布。成立後2年以内に見直しを行う予定で今年の6月がその期限となっている。当事者たちへのヒアリングや実態調査などが不十分なまま立法化されたことから、これまでさまざまな弊害も指摘されている。
