暖房の電気代が去年より1万円くらい上がっています。石油ストーブやガスのファンヒーターのほうが安いのでしょうか?
電気代の上昇もあり、エアコン(暖房)ではなく、石油ストーブやガスファンヒーターなどを検討する方もいるのではないでしょうか。 本記事では、エアコン(暖房)の電気代や、石油ストーブやガスファンヒーターの使用コストなどについて解説します。各製品の使用コストを比較して、暖房代の節約に役立ててください。 ▼「エアコン」の電気代と、灯油ストーブの「灯油代」は1ヶ月でいくらかかる? それぞれの費用を試算
エアコン(暖房)の電気代
エアコン(暖房)の消費電力は、部屋の広さ(畳数)や機種によって異なりますが、一般的に450~1600ワット程度とされています。電気代の目安単価は、(公財)全国家庭電気製品公正取引協議会によれば、1キロワットアワーあたり31円(税込)です。 電気代は、「消費電力(kW)×使用時間(h)×料金単価(円/kWh)」で計算できます。この目安単価に基づいて、消費電力450~1600ワットのエアコンを1時間稼働させた場合の電気代は、13.95~49.6円となります。エアコン(暖房)を1日に5時間使用した場合の電気代は、69.75~248円になります。
石油ストーブの使用コスト
経済産業省 資源エネルギー庁の「石油製品価格調査」によれば、灯油価格は1リットルあたり116.9円です。※調査日2024年1月9日 一般的に、石油ストーブの燃料消費量は1時間あたり0.2リットルと見積もられています。したがって、灯油価格が116.9円の場合、1時間の使用コストは約23.38円です。例えば、石油ストーブを1日5時間使用した場合、コストは約116.9円になります。 製品などにもよりますが、石油ストーブの使用コストはエアコン(暖房)より安い可能性があります。 ◆石油ストーブのメリット・デメリット 石油ストーブを利用するメリットは、次のとおりです。 ・電気を使わない ・風でホコリが舞い上がらない ・音が静か ・部屋中が温まる ・加湿できる 石油ストーブは電気を使わず、灯油を利用します。このため、災害などで停電した際にも使用可能です。さらに、エアコン(暖房)とは異なり風が発生しないため、ホコリが舞い上がることなく、動作音も静かです。部屋全体が心地よく温まり、お湯を沸かせば加湿効果も期待できます。 一方で、石油ストーブには次のようなデメリットもあります。 ・温度調節が難しい ・やけどのリスクがある ・灯油を補充する手間がかかる 石油ストーブ単体では温度の調整が難しいため、室温を調整する際には換気をしながら行う必要があります。また、やけどのリスクがあるため、特に小さな子どもがいる場合は注意が必要です。さらに、灯油を定期的に補充する手間もかかります。