母として復帰戦に臨んだ大坂なおみは2回戦で敗退「コートに立てたこと自体が個人的な勝利」 [ブリスベン国際／テニス]

「ブリスベン国際」（オーストラリア・ブリスベン）の2回戦で敗れた大坂なおみ（フリー）（Getty Images）

　2024年WTAツアー開幕戦のひとつとなる「ブリスベン国際」（WTA500／オーストラリア・クイーンズランド州ブリスベン／12月31日～1月7日／賞金総額173万6763ドル／ハードコート）の女子シングルス2回戦で、第16シードのカロリーナ・プリスコバ（チェコ）がワイルドカード（主催者推薦枠）で出場した元世界ナンバーワンの大坂なおみ（フリー）に3-6 7-6(4) 6-4で逆転勝利をおさめて16強入りを決めた。 ～ブリスベン国際2回戦で第4シードを倒す番狂わせを演じた16歳のアンドレエワ選手～ 　シード勢は1回戦がBYEで免除されており、プリスコバはこの試合が初戦だった。ワンブレーク差で第1セット落としたプリスコバはタイブレークの末に第2セットを取り返し、第3セット第3ゲームでブレークしたリードを最後まで守りきって2時間14分で勝利を決めた。 　2022年9月に東京の1回戦を相手の途中棄権で僅か14分で勝ち上がったあと2回戦を腹痛により棄権したのを最後に戦線を離脱していた大坂にとって、今大会は第一子となる娘を出産したあと初の公式戦だった。 　敗れはしたが15ヵ月ぶりの公式戦で強豪相手に競り合いを演じたことに手応えを感じた様子の大坂は、「私にとってはコートに立てたこと自体が個人的な勝利だと思っている。数週間前には皆とプレーすることができるかどうかさえ疑問だったのだから。今日は凄く残念だったけど、トレーニングを継続して努力を続ければ、いつかは目標に到達できるとわかっている」と試合後にコメントした。 「彼女（プリスコバ）がいいプレーをすることはわかっていた。彼女とプレーするときはいつも3セットの戦いになる。今週は望んでいたよりは短くなってしまったけど、全体的には素晴らしい試合ができたと思う。凄く楽しかったわ」 　プリスコバは次のラウンドで、カミラ・ジョルジ（イタリア）を6-1 6-4で破って勝ち上がった第3シードのエレナ・オスタペンコ（ラトビア）と対戦する。 　この日プレーしたオスタペンコ以外の上位シード勢は第1シードのアーニャ・サバレンカ（ベラルーシ）、第2シードのエレーナ・ルバキナ（カザフスタン）、第5シードのダリア・カサキナ（ロシア）、第7シードのベロニカ・クデルメトワ（ロシア）が3回戦に駒を進めたが、第4シードのリュドミラ・サムソノワ（ロシア）と第7シードのエカテリーナ・アレクサンドロワ（ロシア）は敗れた。 　16歳のミルラ・アンドレエワ（ロシア）がサムソノワとの同胞対決を6-2 6-1で制し、予選勝者のフリア・リエラ（アルゼンチン）はアレクサンドロワを6-3 6-4で倒してそれぞれ番狂わせを演じた。 　そのほかの試合では第9シードのマグダ・リネッテ（ポーランド）、第11シードのアナスタシア・ポタポワ（ロシア）、第13シードのエリース・メルテンス（ベルギー）、第15シードのジュ・リン（中国）、リンダ・ノスコバ（チェコ）、クララ・ビュレル（フランス）が勝ち上がり、ベスト16が出揃った。 　第10シードのソラナ・シルステア（ルーマニア）がノスコバがに4-6 6-4 4-6で、第12シードのアンヘリーナ・カリニーナ（ウクライナ）はビュレルに4-6 1-6で敗れ、それぞれ初戦でシードダウンを喫した。 　3回戦ではサバレンカがジュと、ルバキナがメルテンスと、カサキナがリネッテと、クデルメトワがポタポワと、ノスコバがリエラと、ビュレルが第8シードのビクトリア・アザレンカ（ベラルーシ）と、アンドレエワはワイルドカードを得て参戦したアリナ・ラディオノワ（オーストラリア）と顔を合わせる。