大阪城ホールで1万人の第九 佐渡裕氏「点数つけようがない」
年末恒例の合唱コンサート「サントリー1万人の第九」が3日、大阪市中央区の大阪城ホールで開催され、全国各地から集まった合唱参加者が様々な思いを込めてベートーヴェンの「第九」を合唱した。 【動画と拡大写真】佐渡裕「1万人の第九」への思い 偉大な先輩の総監督回数超えへ
このコンサートは1983年に始まり今年で35回目の開催、総監督は指揮者の佐渡裕氏が務めている。合唱参加者は約1万5千人の応募の中から抽選で選ばれた1万299人。北海道や沖縄からの参加者も多く、最高齢は93歳、最年少は小学1年生の6歳だった。 第一部では、ヴァイオリニスト・服部百音氏、ロックバンド「くるり」が登場。John Lennon and Yoko Onoの名曲「HAPPY XMAS(WAR IS OVER)」を披露した。 第二部では、俳優の小栗旬が「第九」の原詩であるシラーの「歓喜に寄せて」を翻訳した「よろこびのうた」を朗読。この舞台の演出は、小栗の父で舞台演出家の哲家氏が務めており、初めて父の舞台への出演を果たしたという。 最後は佐渡氏の指揮で「第九」の演奏が始まると、大合唱で同ホールは感動に包まれていた。 今回、父親が演出する舞台に出演した小栗は「あまり絡んでないので、特別ありません。ですが、やはりこういうコンサートは家族でやってきたことなので、とても偉大な仕事をしているんだなと改めて思いました」とコメントを寄せている。 佐渡氏は「点数はつけようがない。達成感・満足感に包まれている。毎年同じことをしているのではなく、今年は今年の創造物としてすべての歯車がかみ合った」と話した。また小栗旬については「すごかった。旬さんと会ったのは2~3年前。こういう形で一緒に仕事ができて良かった。昨日のリハーサルからいろいろな注文を付けたが、ひとことですぐに変わっていく。結果、第九の詩が彼の体に入って、言葉になって、人に伝わっていった。素晴らしかった」と話していた。 このコンサートの模様は、今月23日の午後2時からMBS系で放送される。