カンヌ映画祭の総代表ティエリー・フレモーによるエッセイ発売、柔道との関わりつづる
カンヌ国際映画祭の総代表であるティエリー・フレモーによる著書「黒帯の映画人 柔道と映画に捧げた人生」が、10月10日に発売される。 【画像】カンヌ国際映画祭の総代表であるティエリー・フレモー 9歳のときに柔道を始め、指導者としての経験も持つフランス・イゼール出身のフレモー。リヨン大学の大学院在籍中にリュミエール研究所で働き始めたことをきっかけに映画業界へ進み、現在は同施設の所長を務めながらカンヌ国際映画祭のために世界中を飛び回っている。 本書は、柔道が自身にとっていかに重要な役割を果たしてきたかを再認識したフレモーによる自伝的エッセイ。柔道の歴史や精神、三島由紀夫による割腹自殺への衝撃などを通して近代日本文化論が展開されるほか、黒澤明・溝口健二・是枝裕和といった日本の映画監督について触れられる。また、クエンティン・タランティーノら映画人とのエピソードもつづられた。全304ページで、価格は税込3960円。帯には、役所広司の「柔道家・嘉納治五郎の生きざまが生粋の映画人を生み出した」という推薦文が寄せられている。 なおフレモーが監督・ナレーションを担当したコラージュ作品「リュミエール!」の続編である「リュミエール!2(仮題)」が、第37回東京国際映画祭ガラ・セレクション部門で上映される予定だ。