ブロニーへの過度な注目が悪影響…匿名のチームメートが明かす「緊張は明らか」
ブロニー・ジェームズは、NBAキャリアの船出であるサマーリーグを戦い終えた。前半戦のカリフォルニア・クラシックスでこそリズムを掴めず、「ちょっとしたスランプ」と不調を口にしていたが、その後は持ち前の精神性で立て直し、ラスベガス開催の最後の2試合では共に2ケタ得点を記録するなど、才能の片鱗を披露してくれた。 しかし、彼のチームメートは心中穏やかではなさそうだ。米版『The Sun』のスティーブ・ブレンナーとダミアン・バーチャートは、ロサンゼルス・レイカーズの関係者や選手たちから溢れ出たブロニーの“特別待遇”に対する不満を伝えている。 同メディアによると、ブロニーの異例とも言える注目度の高さは、チームメートたちを“非常にイライラさせられる”ものだったという。リーグの顔であるレブロン・ジェームズの息子であり、インスタグラムのフォロワーは約820万人。ドラフト前から進退を騒がれるなど、近頃はブロニーの話題を聞かない日はほとんどなく、そうしたある種のスター扱いはもちろんプロの現場にも持ち込まれ、これが要因となりチーム内には亀裂が生じ、サマーリーグの5連敗スタートがその原因を物語っているとしている。 球団関係者によると、「そのような緊張は選手たちのチームワークを高めるために役立たなかった。ブロニーが主役で、他の選手たちはそれを正しいことと思わず、彼がそれに値するとも感じていなかったため、選手感に団結は生まれなかった」と発言。しかし、これはブロニーの振る舞いなど彼のパーソナリティーではなく、メディアやファンをはじめとする外的要因によるもので、情報源は誤解がないよう「ブロニーには何も恨みはない」と補足している。 また、ブロニーは代理人によってメディア対応を割愛される場面もあったようで、これは同僚や他球団の選手たちにとっても失礼と感じ取られた模様。そして、「来シーズンのロスター入りを目指す多くの若手選手たちは、ブロニーへの注目や扱いに対処せねばならず、ベストな面や最高のプレーができなかった」と語られ、悪影響は顕著に表れていたとしている。 『The Sun』は同じく、レイカーズの匿名選手からも悩ましい声を聞いていた。この選手はブロニーに実力を発揮して欲しいというチームの願いを感じ取り、「ベストな状況に置かれていなかった。プレーやゲームプランさえも与えられず、終始フラストレーションがあった」とコメント。また、サマーリーグで同じロスターにいたほとんどの選手が同じような発言をするとし、「緊張は明らかで、サマーリーグを終えたら全員がここから抜け出して、キャリアの次のステップに集中しようと考えていた。まさにブロニー・オン・ツアーだった」と、嘆かわしいコメントを残している。 しかし、この匿名選手もまた、ブロニーに同情している。こうした特別扱いと緊張感は背番号9を背負う新人のせいではなく、心肺停止によって大学キャリアのスタートが遅れたことによって他のプレーヤーより準備期間が短いことも気にかけている。 レイカーズに重くのしかかるジェームズ一家の有名税。スター選手を多く抱える同球団はラグジュアリータックスとも戦っており、今年は前例のない二重課税の対応に追われることになりそうだ。 文=Meiji
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