会合招待の知らせが“迷惑メール”行き!? アンドレッティ、F1新規エントリー却下理由に異議。なおも2026年参戦目指す
FIAによるF1新規参戦申請の承認から4ヵ月後、アンドレッティ・キャデラックの2025年からの新規エントリーはF1の商業権を司るフォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)によって却下された。 【配信アーカイブ】motorsport.cast特別編:F1ジャーナリスト尾張正博が語る”F1現地取材” FOMはF1早期参戦が認められない理由としていくつかの要点を挙げたが、これに対してアンドレッティ・キャデラック側は反論している。 FOMの主張のひとつは、F1が2026年に大きなテクニカルレギュレーション刷新を予定していることから、仮にアンドレッティが2025年から参戦を開始した場合、現行レギュレーションのマシンと次世代マシン両方の開発を行なう必要があるため、チームへの負担が大きいということだ。 FOMは次のように指摘した。 「設立から2年の間に、新規参入者がまったく異なる2台のマシンを製造することになることを考えると、2025年に新規申請者が承認される根拠はないと我々は考えている」 「申請者がそうすることを提案しているという事実は、その挑戦の範囲に対する彼らの理解を疑う理由になる」 アンドレッティはこれまで、スケジュール的に実現可能であれば2025年からのF1参戦も視野に入れていることを明かしていたが、2月2日(金)にチームは内部で、長引く参戦プロセスを考慮して既に2026年のF1参戦に焦点を切り替えることを決めたという。これでFOM側の主張のひとつが事実上無効となった。 チームは声明の中で次のように述べた。 「アンドレッティ・キャデラックが約1年前にFIAの関心表明プロセスに参加した時、望ましい参戦開始年は2025年と示されていた」 「FIAは我々の申請を承認したが、その際は2025年参戦か2026年参戦かは特に限定しなかった」 「アンドレッティ・キャデラックはもう何ヵ月もの間、2026年を参戦初年度に見据えて活動してきた。2025年がまだ申請の一部であるという技術的な問題は、このプロセスが長引いた結果だ」 またFOMは、アンドレッティ・キャデラックの2025年エントリーを却下した理由として次のように記した。 「申請者の回答と我々自身の熟考を検討する機会を得たため、我々はその後、2023年12月12日に申請者へ手紙を送り、申請チームが申請書を提出するために我々のオフィスで直接ミーティングを行なうよう招待したが、申請者はこの申し出に応じなかった」 このFOMの主張は、チームのF1に対する意欲を疑問視しているように見えたが、アンドレッティ・キャデラックはこの招待について知らなかったと主張している。 FOMの声明が発表された後、チームのITスタッフがマイケル・アンドレッティの迷惑メールフォルダに、F1のステファノ・ドメニカリCEOではなく、F1の従業員から送られてきたメールを発見した。 「我々は会合の申し出があったことを知らなかったし、F1マネジメントとの会合を断るつもりはない」 チームは声明の中でそう語った。 「商業的な問題を話し合うための直接会合は、アンドレッティ・キャデラックにとって最も重要なことであり、今後もそうあり続けるだろう」 「我々はF1マネジメントと会う機会を歓迎しているし、彼らに我々の関心を伝える書面を送った」 そしてチームはまた、エントリー却下後に発表した短い声明の中に含まれていた発言を繰り返し、こう語った。 「我々の仕事はペースを保って続いている」
Adam Cooper