<速報>広島のドラ1岡田、待望のプロ初勝利でチームは15年ぶり8連勝!
広島のドラフト1位、岡田明丈投手(21)が25日、マツダスタジアムで行われた阪神戦に先発、待望のプロ初勝利を手にした。6回と3分のゼロを投げて8安打2失点の内容だったが、チームの援護と、降板後の継投にも助けられ、4-2のスコアで9試合目の先発にして、やっと初の白星を飾った。チームは15年ぶりの8連勝。 岡田はストレートで強引に押し込むピッチングではなく、速度差のあるカーブを織り込み、緩急をうまく使いながらボールを低めに集める“大人のピッチング”で5回まで阪神打線を封じ込めた。 3回には先頭の中谷のショートへのライナーが不運な内野安打となり、そこから二死二塁とされたが、鳥谷をカーブでタイミングを外す。4回にも二死から福留に日米通算1999本目となるヒットをライト線に打たれて、ツーベースとされたが、ここでギアを一段階上げて、好調の原口を146キロのストレートで外野フライに打ち取った。 一方、打線は3回に阪神先発の能見を攻めて、無死満塁から「前の打席もランナーを置いて凡退していたので、なんとかランナーを返したかった」というルナがストレートを捉え、ライト前に先制タイムリー。 さらに前夜のヒーロー、新井がセンターへの犠飛で2点目。二死となって下水流は、ポーンとフライを打ち上げたが、阪神のセンター、伊藤隼のスタートが遅れたことも手伝って、ショートとセンターの間にポトリと落ちるラッキーなタイムリーとなって3点目。岡田のプロ初白星を援護した。 岡田は、勝ち投手の権利のかかった5回には、先頭の北條を出すが、中谷を中飛、伊藤を左飛、能見をピッチャーゴロに冷静に抑えてピンチを切り抜けた。その裏には、二死一塁から下水流の右中間を破るタイムリー二塁打が飛び出て1点を追加。4点のリードをもらった岡田だったが、7回には、スタミナ切れの様子。先頭の北條に左前打を許して、続く中谷にインサイドに動かしたボールを捉えられレフトにプロ1号となる2ランを浴びた。さらに伊藤にセンター前ヒットを打たれた場面で、初勝利の権利を持ったまま、マウンドをヘーゲンズに譲った。岡田は、80球、6回3分の0を投げて、8安打、2奪三振、無四球、2失点の内容だった。 ヘーゲンズが苦しみながらも後続を断ち、8回をジャクソン、9回を中崎とつなぐ必勝リレー。2点のリードを守り岡田にプロ初勝利をプレゼントした。 大商大からドラフト1位指名された岡田は、キャンプ、オープン戦を通じて結果を残し、ポストマエケンとして期待を受けて開幕ローテーションに抜擢されたが、2戦目の先発となる、4月28日のヤクルト戦で2回を持たずにKO。2軍落ち、再調整を命じられた。 だが、再び1軍に昇格して、ここまで6試合すべてにクオリティスタートを守ってきた。防御率は2.80。11日の楽天戦では7回を無失点に抑えたが、援護に恵まれず、不運にもずっと勝ち星を手にすることができなかった。それでも調子を大きく落とすことなく、逆にピッチング技術を磨きながら、この日、待望の白星を手にした。ジョンソン、野村に続く、第3の先発を確立したかったチームにとっても、岡田がプロ初白星を手にして名実共に一人立ちしたことは大きな収穫となった。 首位の広島が独走態勢に入ってきた。