ジャーナリストの堀潤氏が熊本県の「くまモン記者団」の子どもたちに「記者ってなんだろう?」をテーマに講義
熊本の子どもたちが集まって平和で豊かな世界について考える「国連を支える世界こども未来会議×くまモン記者団」が8月3日、熊本・上天草市の本と歴史の交流館イコットで開催された。 これは子どもたちにSDGsへの関心を高め、地球の未来を考えてもらうことを目的に一般社団法人FOR KUMAMOTO PROJECTと一般財団法人ピースコミュニケーション財団の共催によって行われるもの。 このイベントは全4回に分けて実施される。5月に第一回目としてオリエンテーションが行われ、子どもたちによる「くまモン記者団」を結成。第二回目となるこの日はジャーナリストの堀潤氏を講師に招き、記者としても活動している子どもたちに「記者ってなんだろう?」「事実って何?」「大きな主語と小さな主語」「『見えないもの』を『見せる力』」、そしてSDGsの観点から「平和」を絡めて講義を行った。
堀氏は「記者ってなんだろう?」と疑問を投げかけ子どもたちに考えさせ、さまざまな意見が出たところで「では事実とは?」とさらに問いかける。その会話の中で「事実と意見」の違いを解説。事実と意見を分けて考え、事実を確認したうえで情報を発信しなければいけないこと、事実を確認するためには自ら現場に行ったり、調べたり、話を聞きに行ったりという活動が必要ということを子どもたちに呼びかけた。 「大きな主語と小さな主語」というのは堀氏が取材をするうえでいつも心に留めていることなのだが、さまざまな事例を挙げて、大きな主語で語ることの危険さを解説。「小さな主語を大事にするのが記者の仕事」と語った。
震災取材時のエピソードを紹介する中では「現場に行かないといけない理由」を説明し、くまモン記者団が現場に行って、大人が気付かなかったことを発信することに期待。 SDGsについては「平和」をテーマにさまざまな案件を子どもたちに投げかけ、答えを引き出す中で、その本質を伝えた。 講義の後には「みんなに記者としての力を身につけてもらおうと思います」ということで「『見えないもの』を『見せる力』」を身に着けるためのワークショップを開催。堀氏は「みんなの思う平和というものを写真に撮ってきて」というテーマを投げた。そして子どもたちが撮ってきた161枚の写真を見ながら、堀氏は改めて「見えないものを伝える」ことの大事さを説いた。
堀氏のセッションの後には維和島振興協議会の星野真理氏が自身が上天草市で行っている「いわらぼ」の活動をテーマに講演を行った。 この「国連を支える世界こども未来会議×くまモン記者団」は10月26日に菊池市で「住み続けられる未来の熊本」をテーマにグループワークショップを開催。来年1月には熊本市内でグループアイデア発表を行い熊本県代表を選出する。代表チームは来年3月に行われる「第5回国連を支える世界こども未来会議」と8月に大阪・関西万博で開催される「国連を支える世界こども未来会議 FUTURE SUMMIT みらい総会」への参加権を獲得することができる。
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