幼少期は「異様な暮らし」…「ジョーカー俳優」ホアキン・フェニックスと兄リヴァー・フェニックスの“特別な絆”
現在49歳のホアキン・フェニックス。兄の故リヴァー・フェニックスとは唯一の男兄弟ということもあり、強い絆で結ばれていたといいます。 【写真】続編制作中!「ジョーカー」を演じるホアキン・フェニックス 特殊な生い立ち含め、ホアキンとリヴァーとの間にある絆を見ていきます。
学校もろくに通えず…かなり特殊な家庭環境だった
ホアキンは5人兄弟の真ん中。4歳上に兄のリヴァー、2歳上に姉のレイン、2歳下の妹リバティ、4歳下に妹サマーがいました。 ホアキンが生まれた当時、父ボトム、母アイリンはカルト宗教論争を起こした「神の子どもたち」に入信し、その教えを広める宣教師として暮らしていました。学校にも通わせずにホームスクーリングだったり、性的虐待が日常茶飯事だったというかなり歪んだ世界で育ってきたと言われています。 大人のことが信用できないという状況だったこともあり、唯一信じられたのが兄弟だったのかもしれません。当時のことはホアキンも語りたがりませんが、それだけ異様な暮らしだったことが想像できます。
兄とともに道端で歌って稼いだ時期も
1978年、一家はカルト宗教から脱退しアメリカに戻ってきたものの両親は無職。5人の子どもたちを食べさせるだけの蓄えもなければ経済力もない状態。しかし、すごいのが子供たちを芸能で成功させる!という意欲だけはあったようで長男リヴァーと長女レインを中心に道端で歌を歌わせて日銭を稼がせるとともに、周囲へのアピールをさせるのです。当時4歳のホアキンはどんな思いで兄と姉を見ていたんでしょう。
ヴィーガンを貫く兄弟の心優しい絆
兄弟の固い絆を表す一つに、ヴィーガンであることが挙げられます。 リヴァー7歳、ホアキン3歳の時のこと。甲板に打ち上げられ、無力に死んでいく魚を見た兄弟たちはショックで怒りが込み上げてきたといいます。それまでは魚を食べていたそうですが、無力な魚たちを見て、「僕たちは今までこんな可哀想な魚を食べていたのか!なんでママはそれを教えてくれなかったの!?」と母親にものすごい怒りをぶつけたのだとか。 以来、リヴァーもホアキンも生涯ヴィーガンを貫いています。ホアキンに至っては現在のパートナーとともに動物愛護への活動にも積極的に参加しています。
演技の道を勧めたのは他の誰でもなくリヴァーだった
子役としてドラマに出演したりしていたホアキン。本格的に演技の道を志したのは、他でもない兄、リヴァーの勧めがあったからでした。ホアキン15歳の頃。ロバート・デニーロが出演する「レイジング・ブル」という映画を見せてもらったそう。兄弟間でどんな会話があったのかは公にされていませんが、この映画を見ながらリヴァーがホアキンに演技の才能があることを諭していたのでしょうか。
Megumi Sawamura