暗殺計画? 三浦翔平演じる伊周が狙う逆転劇…厄災エンドレスな道長に声援も【光る君へ】
絶対嫌がられるだろ…伊周の行動に納得の声
その一方、実は今回一番不憫だったのではないかと思われるのは、家が燃えた斉信や道綱ではなく(同じポーズや表情で絶望していたのがおかしい)、本作きってのヒールとなっている藤原伊周。自分の息子・道雅(福崎那由他)に反抗的な態度を取られるだけでなく、将来の出世の希望となる甥・敦康親王も、自分より道長になついているという始末。これは逆恨みまったなしだけど、病気の見舞いに参考書を持ってくるような伯父は、絶対嫌がられるに決まってると、気の毒ではあるけど納得するしかなかった。 SNSでも「復讐(お門違い)にかまけた結果、息子からも親王様からも嫌われる伊周が哀れに思える」「親王様にとって伊周は、普段顔も出さないくせに都合のいい時にこれ見よがしに現れるだけの伯父でしかないからなぁ」「これ道長に籠絡されたというより、体調最悪な時に元気になったらこの参考書読んでねとかいうクソ見舞いが悪いからな」「政敵の道長になつく姿も見せられ、さすがにちょっと伊周がかわいそう」と、同情と忠告が混じったようなコメントがあがっていた。
道長がおこなう「御岳詣」は、以前にも
そうしていろいろ苦労の多い道長くんが取った最終手段が「御岳詣」。道長が嫡男・頼通(渡邊圭祐、祝・初登場!)に説明した通り、いろんな禁忌事項が多いうえに、奈良の山奥まで道なき道を歩いていくという、難易度Aクラスの参拝だ。ただまひろの亡夫・藤原宣孝(佐々木蔵之介)がこれを成し遂げ(注:神様に目立つよう真っ黄色のお召し物で)、その結果見事に出世コースに乗ったのだから、なかなかご利益はある模様。 しかしそれに便乗して、伊周が道長の暗殺計画を立てることに。実はこれ、まったくのフィクションというわけではなく、実際その時代にも「伊周、道長に良からぬことするんじゃね?」という噂が立って、勅使が派遣される騒ぎになったそう。しかしこの『光る君へ』の伊周は、どうやら本気で計画を実行に移す気まんまんのようで・・・。 この不穏な展開に、SNSでは「荒法師に続いて今度は暗殺計画だと!? 中国時代劇みたいな展開になってきた!」「『光る君へ』は噂じゃなくてマジで計画→未遂に終わる説にするのか」「呪詛を諦めて暗殺者送り込む気かよw どこまで根に持ってんだよ」「やだー、分かりやすく悪役やってるー。負けないで道長さん!」「伊周! もうおぬしの下げられる株は無いぞ!?」などの悲鳴混じりの声が上がっていた。 相変わらず周囲は災難ばかりで、もはや御岳詣によって自力でなんとかする道を選んだ道長。しかし以前ほど悲壮な感じはなく、全体的に意欲的に見えるのは、やはり政のトップの責任感&彰子への親心があるからだろう。 さらに、まひろという清涼剤兼カンフル剤のような存在が、すぐ側にいる環境になったことも一因と思われる。ほかの女房たちからの噂話で、道長くんに文春砲的なものが飛んでこないことを祈るばかりだ。でもその前に、伊周の横槍に負けずに、次回予告から察するにめっちゃくちゃハードそうな御岳詣が無事にできますように! ◇ 『光る君へ』はNHK総合で毎週日曜・夜8時から、NHKBSは夕方6時から、BSP4Kでは昼12時15分からスタート。9月15日放送の第35回「中宮の涙」では、御岳詣に参った道長に危機が訪れるところと、まひろの書いた物語によって、天皇と彰子の関係が大きく変わっていく様が描かれる。 文/吉永美和子