昭和99年 校則編 服装の乱れは心の乱れ 髪型から靴下まで指定 ルール守る大切さ学ぶ
多様性がいわれる今、県内でも校則見直しの動きが進んでいる。 郡山市の富田中は、男子に人気のツーブロックなどの刈り上げを一律に禁止せず、高校受験に対応できる範囲で認めた。女子は水泳の授業など必要に応じて髪の毛を「お団子」にまとめるのが可能となった。 福島市の岳陽中は7~9月、学校指定の運動着の半袖半ズボンで登校可能にする。登校時は制服としてきたが、近年の猛暑を受けて変更した。 県教委によると、校則がある県立高81校のうち48校が2023(令和5)年度に校則を見直した。見直し内容(複数回答)は「服装」が37校で最多。「頭髪」16校、「防寒着」9校と続いた。 校則などに詳しい名古屋大大学院教育発達科学研究科の内田良教授によると、1980年代に校内暴力が激化したため、学校が厳しいルールで生徒を押さえ込もうとして校則強化の動きが強まったという。 行き過ぎた校則には当時から批判があったが、2017(平成29)年に大阪府立高の女子生徒が髪の毛を黒く染めるよう強要され、学校を民事で訴えたのを機に見直しの機運が高まった。
内田教授は「学校側が積極的に校則を見直した上で、ゼロベースで生徒が必要最小限の校則をつくっていくような流れが理想だ」と提言している。 ◆昭和末期の中学・高校にあった校則の例 ■中学の男子は強制的に丸刈り ■中学のかばんは学校指定の肩かけ式。リュックサックやスポーツバッグは禁止 ■靴下は無地に統一 ■教師が定期的に生徒のバッグ内を見て持ち物をチェックする ■ゲームセンターに立ち入ってはならない 昭和に関する思い出を読者の皆さんから募集します。 ▽メール showa@fukushima‐minpo.co.jp