清武弘嗣が「めちゃくちゃ好き」 招集→出番なしの欧州組を絶賛、感じた森保J最大の変化【インタビュー】
ザックジャパン時代の日本代表メンバーに選出、タレントひしめいた当時を回想
サガン鳥栖に所属する元日本代表MF清武弘嗣は、日本代表として43試合に出場して5得点を記録している。当時の日本代表の2列目は、MF本田圭佑、MF香川真司、FW岡崎慎司が中心となっており、清武にはなかなか先発としての出場機会が訪れなかった。実力がありながらも出番を掴めない。日本代表でもどかしさを感じていた当時の思いや森保ジャパンに抱く思いを訊いた。(取材・文=河合 拓) 【写真】清武弘嗣がライブに参戦 同い年の美人歌手とツーショット ◇ ◇ ◇ 現在の日本代表は欧州組が大半を占めており、出場機会を得ることは簡単なことではない。たとえ欧州組でもスコットランド王者であるセルティックで主力を務めているMF旗手怜央は、代表ではベンチ入りできるかどうかの瀬戸際にいる。旗手について「プレースタイルが、めちゃくちゃ好き」という清武は、「代表の中盤で見てみたいなっていう気持ちもあります。クラブであれだけ活躍していて代表で使われていないのは、絶対にもどかしい思いもあると思うんですよね。でも、それをやり続けるしかない」と話した。清武も所属クラブで主力として活躍しながらも、日本代表ではプレー機会を得られない時期があったが、そんな時にはどのようにメンタルを保っていたのだろうか。 「僕が入っていた時は、もう相当な選手がいたので。自分がスタメンで出たいし、出ることを想像していましたけど、試合に出るためには(香川)真司くんとか、(本田)圭佑くんとか、岡ちゃんとか、(中村)憲剛さんとか、柏木陽介くんとか、そこを超えないとっていう気持ちがあったので、難しかったですね。その時、自分自身の役割としては途中から出て流れを変えるとか、そっちに結構フォーカスしていましたね。スタメンじゃなくても、試合に出続けることを意識していました」 先発で出場したい気持ちを持ちながらも、サブとして与えられた役割をしっかりこなすことに主眼を置き、ポジティブな気持ちで代表活動に参加していたという清武は「ザック(アルベルト・ザッケローニ監督)さんの時に言われたのが、『常に同じパフォーマンスを出せるようにしてほしい』ということでした。それを聞いた時に、やっていることや考え方は間違っていないなと思いましたし、監督としても計算できる選手が使いやすいんだなと思いました」と語った。自身が代表に入っていた時のスタメンとサブには、力の差があると感じていたという清武だが、「今の代表は昔の代表と、何かちょっと違う」と指摘する。 2010年代の日本代表と現在の日本代表の最大の違いについて、清武は「個々の質じゃないですか」と言う。「普通に海外でやっている選手ばかりなので。海外で経験していることは、日本のなか、Jリーグでやっていることとは、はるかに違うと思います。僕がいた時の日本代表は、海外(組)の選手に引っ張られていたところがあったと思うのですが、今は全員が海外でやっているから、その基準値がある。そこは大きな違いじゃないかなと思います」と続けた。